第26話

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2026/03/20 02:00 更新
伏黒恵
伏黒恵
…なぁ、あなた
あなた
ん〜?どしたの
ふと、恵が私を離して名前を呼ぶ。

彼の美しい翡翠色の瞳は、悲しみに染まっていた。

…ように見えた。
伏黒恵
伏黒恵
いや、何でもねぇ
伏黒恵
伏黒恵
授業戻んのか?
あなた
んー、今から戻っても中途半端だもんね
あなた
昼頃にでも戻るよ
伏黒恵
伏黒恵
そっか
ならもっと一緒にいられるな。

そう言った恵は、ノソノソと同じベッドに入ってくる。
あなた
んッ、ふふッくすぐったいや
恵の髪が、私の首あたりでもぞもぞと動く。


それからはしばらく、二人でくっつきながら他愛もない話をしていた。

野薔薇が寂しがっていること。

悠二が心配していること。

真希が以前より一年の教室に来るようになったこと。

パンダが異様にもふもふを迫ってくること。

棘がしゅんとしていること。

悟がソワソワしていること。

傑がよく一年の教室に来ること。

硝子の隈が濃くなったこと。


この2日間で起きた、高専の変化。
あなた
…んふふ
伏黒恵
伏黒恵
…?どうした
あなた
いや?愛されてるなぁって思って
その言葉と同時に、3限終了のチャイムが鳴る。

私達はベッドから出て、お互いに支度を始めた。

保健室を出る直前、恵はこんなことを言った。
伏黒恵
伏黒恵
お前は、轟凪じゃない
伏黒恵
伏黒恵
そんな人間、この世にもう存在しない
伏黒恵
伏黒恵
お前は五条あなただ
それを聞くと、荒れていた心が落ち着くのを感じた。
あなた
ふふ、ありがとうね
そう言って、私は恵に微笑む。

恵は私にキスを落として、任務へと向かった。

私は教室へと向かう。

その途中でチャイムが鳴ったが…まぁ、気にしない。
あなた
すみません、遅れました
相澤消太
相澤消太
大丈夫だ、席につけ
その言葉には返事をせず、席に座る。

…私は五条あなただ。

最強の妹、特級術師。

大丈夫。

そう自分に言い聞かせる。
八百万百
八百万百
五条さん、大丈夫でしたか?
あなた
だいじょーぶ
前の席の八百万が心配そうに尋ねる。

授業は受けなくても分かるため、適当に受けているふりをしながら外を眺めた。

そこでチャイムが鳴る。
緑谷出久
緑谷出久
五条さん!
すると、緑のもじゃもじゃに話しかけられた。

えーっと確か…。
あなた
緑谷くん…だっけ、どしたのー?
緑谷出久
緑谷出久
お昼、一緒に食べない…?
緑谷出久
緑谷出久
僕と麗日さん、飯田くんなんだけど…
まぁ、情報も大事か。
あなた
…いーよ
緑谷出久
緑谷出久
ほんと!?ありがとう…!
彼はそう言って私の手を引っ張りながら麗日と飯田のもとへ行く。

歩いてではなく走って。

…病弱なの忘れたかな?

ま、別にいいんだけどね。

それからは他愛もない話をしながら食堂に向かう。
麗日お茶子
麗日お茶子
ねぇねぇ、あなたちゃんって、何で個性が無いん?
…何、その話題。

話さなきゃ、いけない感じ?
緑谷出久
緑谷出久
昨日、五条さんは今はって言ってたよね?
飯田天哉
飯田天哉
うむ、気になるな!どうなんだ?
そう言いながらこちらを見る三人の顔は、好奇心に満ち溢れていた。
あなた
それはッ、言わなくちゃダメ〜?
少し震えた声で尋ねると、三人はぽかんとする。

…良かった。

震えていたことに、気づいていないみたいだ。

…右手、震えてる。

慌てて左手で隠すけど、意味がなかった。

だって、左手も震えていたから
麗日お茶子
麗日お茶子
えっ?でも、クラスメートなんやし…
緑谷出久
緑谷出久
僕達、もっと五条さんのこと知りたいんだ!
あなた
知りたいから聞く、ってーいうこと?
あなた
だったら私も、言いたくないから言わないよ
麗日お茶子
麗日お茶子
そこを何とか〜
飯田天哉
飯田天哉
頼む!!
緑谷出久
緑谷出久
僕達、知りたいんだ!
緑谷出久
緑谷出久
何で無個性なのにあんなに強いのかとかも!
あなた
だから…ッ!!
無個性無個性、うるさい…ッ

そんなに無個性は悪いこと?


感情が昂りそうになった時、私のスマホが震えた。
飯田天哉
飯田天哉
校内でのスマホ使用は禁止のはずだが!
あなた
許可はもらってる
そう冷たく言い放ち、私は食堂を出て空き教室に入った。
あなた
…ふぅ、もしもし?
釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
あなたっ!?!?
釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
良かった、出てくれて…
釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
心配してたのよ!?過呼吸になったって聞いて…
そう言った野薔薇の声は、少し震えていた。
あなた
んふ、出れてなくてごめんね?
あなた
心配してくれてありがとね
愛しい仲間の声を聞けたからか、心が落ち着いていく。
釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
いいのよ、だって私達大親友でしょ!!
あなた
ふふッそうだね
釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
あ、今日の迎え、楽しみにしてなさいよ!
あなた
分かった笑
釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
じゃあ…任務があるから切るわね
そう言った野薔薇の声は名残惜しそうだった。

ふふ、可愛いなぁ野薔薇は。
あなた
また、電話しても良い?
釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
…ッ!!もちろんよ!
あなた
へへ、ありがと
あなた
頑張ってね、野薔薇
釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
任せなさい!
通話が終了して一息つく。

…そういえば、弁当も一緒に持ってきちゃったんだ。

拒絶、かな。

すると、突然扉が開いた。
??
あ?お前、何でここに…





さてさて、最後の?は誰なんでしょうねえ
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ありがとうございます!
感謝🙇‍♀️💓

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