第2話

人生万事塞翁が虎 その1
322
2025/04/22 09:34 更新
(なまえ)
あなた
ふぇぇぇええええん!!ここどこぉぉお!!
傾き始めた日が橋のある川沿いを照らし、そして泣きじゃくる少女を照らした。



そこへ、白髪の前髪が特徴的な少年が通った。
???
お、お、お、お前…様!お金をだしやがれ…下さい!!
(なまえ)
あなた
ふぇ?
(なまえ)
あなた
きゃぁぁぁあああああああああああぁぁぁ!!なんでもあげるから打だないでぇぇぇええ!!!
???
ぎゃぁぁぁああああああああああああああ!!!
あなたのカナカナの名前は知り合いでもなければ名も知らない少年が来て突然脅すように話してきたことに驚き、少年はあなたのカナカナの名前がそれに悲鳴を上げたことで驚いた。




そして、2人の悲鳴の間に、ぐぅううという空腹を知らせる音がふたつなった。
???
あ………
(なまえ)
あなた
あ…………
(なまえ)
あなた
えっと…お腹、減ってるの…?
???
う、うん……
???
君も?
(なまえ)
あなた
うん
(なまえ)
あなた
お腹減っちゃった…
(なまえ)
あなた
シエスタから起きたら知らない場所いるし…
(なまえ)
あなた
FratelloもPapaもいないし……
グスっと涙目になりながら泣きそうになるあなたのカナカナの名前を見て、少年はあたふたと慌てだした。
???
あ、え、えっとぉ……一緒に探す?
(なまえ)
あなた
いいの?
???
う、うん!
???
君の名前は?
中島敦
僕の名前は中島敦
(なまえ)
あなた
私はあなたのカナカナの名前・ヴァルガスよ
中島敦
へ?えっと…外国の人…?
(なまえ)
あなた
うん、ナカジマってことは日本人だよね?
(なまえ)
あなた
私イタリア出身なの
中島敦
日本語上手なんだね
(なまえ)
あなた
えへへ、でしょう?
(なまえ)
あなた
日本人の友達に教えてもらったの
中島敦
へ〜!すごいね!
(なまえ)
あなた
ねぇ、ここがどこか分かる?
中島敦
ここはヨコハマだよ
(なまえ)
あなた
ヨコハマ…?
(なまえ)
あなた
ヨコハマ…ヨコハマ…?
(なまえ)
あなた
あ!横浜かぁ!
(なまえ)
あなた
………ん?
(なまえ)
あなた
え?ヨコハマ?横浜じゃなくて?
中島敦
あ、うん、ヨコハマ…
(なまえ)
あなた
(あれ?これもしかして私がいた世界の横浜じゃない…?)
(なまえ)
あなた
どぉしよぉ……
中島敦
え?え?どうしたの!?
(なまえ)
あなた
私家に帰る方法分からない…
(なまえ)
あなた
帰れないよぉ……
またもやいきなり泣き出してしまったあなたのカナカナの名前を見て、なにか泣き止ませられるものは無いかとあたふたしていると、川から何かが流れてきた。
中島敦
ん??
(なまえ)
あなた
ふぇ?
中島敦
足?
(なまえ)
あなた
きゃぁぁぁあああああああああああぁぁぁ!!!
(なまえ)
あなた
足流れてきてるよぉ!!!
中島敦
と、とりあえず助けなきゃ!
(なまえ)
あなた
あ、!あつし!
敦は川へ飛び込むと、人の足を掴んでこちら側へと戻ってきた。
中島敦
はぁっ……はぁっ……
(なまえ)
あなた
だ、大丈夫……?
中島敦
う、うん……
中島敦
それより、この人は……
そう言って2人で川から流れてきた男を覗き見ると、その男は目を覚まして起き上がった。
中島敦
あ、あんた川に流されて…大丈夫?
???
助かったか……ちぇっ
(なまえ)
あなた
(ちぇって言った!?この人!!)
中島敦
(ちぇっつったか!?この人!!)
???
君たちかい?私の入水を邪魔したのは
中島敦
邪魔なんて!僕はただ助けようと…
中島敦
……入水?
(なまえ)
あなた
……ジュスイ?
???
知らんかね?入水
???
つまり自殺だよ
中島敦
は?
(なまえ)
あなた
え?
(なまえ)
あなた
じ、自殺…?
???
私は自殺をしようとしていたのだ
???
それなのに君が余計なことを_____
中島敦
は、はぁ……
中島敦
(あれ?今僕怒られてる…?)
男はブツブツと小言を言っているが、それ以上に自殺と言う言葉がいうパワーワードすぎて、あなたのカナカナの名前と敦の耳には全く入ってこなかった。



そして、あなたのカナカナの名前が何故自殺をするのかと聞こうと声をかけた。
(なまえ)
あなた
ね、ねぇ、
???
ん?
???
おや!なんて素敵なお嬢さんだ!
???
私とどうか心中をして頂けないだろうか!
(なまえ)
あなた
へ!?
(なまえ)
あなた
い、いや!
(なまえ)
あなた
私まだ死にたくないもん!
???
そうか…それは残念だ…
???
まぁ、人に迷惑をかけない清くクリーンな自殺が私の信条だ
(なまえ)
あなた
清くクリーンな自殺ってなに?
中島敦
さぁ?
???
だのに君たちに迷惑をかけた
???
これはこちらの落ち度、なにかお詫びを…
と言いかけた瞬間、敦とあなたのカナカナの名前の腹からまたもや音が鳴った。


男が少し顔の赤くなったあなたのカナカナの名前と敦の方を向いて、クスリと笑った。
???
空腹かい?少年、お嬢さん
中島敦
じ、実はここ数日何も食べてなくて…
(なまえ)
あなた
お昼軽くしか食べなかったから…
そういうと、男の腹からも空腹を知らせる音が鳴り、奇遇だとでも言うかのような顔をした。
???
私もだ
???
ちなみに財布も流された
中島敦
えぇ?
中島敦
助けたお礼にご馳走っていう流れだと思ったのに…
???
??
中島敦
??じゃねぇ!
と、敦が華麗なツッコミをすると、川を挟んだ向こうから、男の声が聞こえた。


そこになたっていたのは、長い金髪をひとつに結び眼鏡をかけ、眉間に皺を寄せた男だった。

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