冬の寒さが厳しいTOKYO CITYの山奥。雪深く、携帯の電波も届きにくい山頂に佇む古びた温泉宿「白銀閣」。そこに、ネストからの緊急合同任務を受けたハウス『フェネックテイル』と、ハウス『ナイトアウル』の6人が集まっていた。
いつもの私服をだらしなく着崩した探偵あなたの名字あなたの下の名前が、宿のロビーのソファに死んだように突っ伏す。
記録者、星宮 向日葵が、強くて優しい手つきで綺羅の腕を引っ張り、無理やり立たせた。
もう一人の記録者、桜庭 奈菜が爪をいじりながら言う。その時、ロビーのドアがゆっくりとの開いた。
入ってくるなり、半泣きでペコペコと頭を下げたのは、ナイトアウルの名探偵・皇千トだった。相手の心を読む「読心」の天才探偵だが、非常に泣き虫で繊細な少年だ。
千トの背中を支えながら、入ってきたのが、記録者の星喰右手。犯罪者を容赦なく裁く、圧倒的な武力と怪力を持つ男だ。
その後ろから、マイペースにスマホをいじりながら入ってきたのが、双子の片割れであるエンジニア・星喰左手である。
あなたの下の名前がいつもの腑抜けたお調子者の笑顔で挨拶する。だがその裏で、あなたの下の名前の脳裏には冷徹な思考が走っていた。
千トは綺羅と目を合わせた瞬間、びくりと身体を震わせ、右手の後ろに隠れた。
右手が即座に臨戦態勢に入り、林檎を軽く握り潰せるほどの怪力を持つその大きな手が、あなたの下の名前を睨みつける。
左手が飄々とタブレットを差し出し、6人は急いで事件の現場である雪山の奥へと向かった。


















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!