ライブの2日前。
今日は通しリハ。
照明がまだ完全じゃなく、
ステージには白っぽい光だけが落ちている。
曲始まりの立ち位置につき、スタッフがカウントを取る。
音が流れた瞬間目つきが変わる。
歌いながら何度か客席の関係者席の方を見る。
当日の本番にはあそこにあなたの下の名前さんが来るのだ。
何がなんでもあそこまで届けなければならない。
曲が終わって照明が戻る。
ステージの白い光の中、息を整える。
そう誤魔化したものの立ち位置に戻ると
やはり同じところに視線が向く。
マイクを軽く握り直し、肩の力を抜く。
手のひらには汗がにじむ。
疲労は少しずつたまりつつも
明後日への胸の高鳴りは止まらないのだった。
練習が一区切りつき、スタッフが水やタオルを持ってくる。
座って水を飲み、タオルで髪を拭きながらスマホを見る。
画面にはあなたの下の名前さんからの
《明後日のドーム楽しみにしてます!》
という文字。
思わず口元が緩む。
普段本人の目の前では見せられないような笑顔。
そんなときマネージャーが来た。
スマホを見られそうになり慌てて画面を伏せる。
そんな中少しだけ頬が赤くなっている自分に気づく。
そう喋りかけられている最中にも
もう一度チラッとスマホを見て画面を確認する。
問い詰めてくるマネージャーに軽く肩をすくめて笑う。
そのまま練習に戻り再びステージの上で歌う。
胸の奥に小さな熱がじわりと広がった。
・怜奈様・月乃様・ぽてらにあん様・🌸さくさくら🌸様
・奏汰様・涙-Rui様・リウ様・獅夏(せんか)様・畏怖様
・りんか様・Nagisa様・ごま様・炭雪様・イオツチ様
・黎明(レイメイ)様
スポットライトありがとうございます;;













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。