会場の方から聞こえるプレゼントマイク
先生の声と観客達の大きな歓声。
私は、会場のギャラリーに繋がる
廊下を歩きながら、壁の上部に設置
されているテレビに視線をやる。
その言葉を合図にするかのように
一際 歓声が大きくなる。
まあ、ヴィランの襲撃を受けた
異例の 1 年生だし、当然か。
いかにも「 すごい歓声 …… 」と
オロオロしてそうな緑谷くんがテレビ
に映し出され、小さく笑ってしまう。
あの熱気を、早く肌で感じたい。
そう思って少し歩くスピードを
速めた時だった。
_____ トンッ。
曲がり角から音もなく現れた
男性と思いっきりぶつかった。
ぶつけた鼻をさすりながら目の前
を見ると、テレビで見たことのある
容貌が視界に映り、目を見開く。
きょとんとした顔をする彼に
私はコクンと頷きを返す。
知ってるもなにも、ヒーロー志望なら
ヒーローチャートトップ 10 は覚える。
しかもホークスはトップ 3 だ。
日本人で知らないと言う人の方が
少ないに決まっている。
しみじみとしたように頷くホークス。
彼は愛想がとても良いらしい。
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。