わけもわからずぺじ先生のご自宅に足を踏み入れ、既に二時間半がたった。
一旦落ち着いて状況を整理してみる。
7時にここ(先生のお家…)に到着して、
→「風邪引くから」って言われてすぐにお風呂に入れられて、
→お風呂から出たらぺじ先生の手料理が二人分用意してあって、
→二人で向かい合わせになって美味しく頂いて(不味くても食べろって言われた)、
→「食器洗いますよ」って言ったら「良いから」ってソファに座らされて、
→洗い物はさっさと終わらせて、今現在ぺじ先生はお風呂に入っていて…
おうちデートじゃん!?!??!?!?!
カップルがやることじゃん!?!!?!??!?
この後あんなことやそんなことがあってもおかしくない流れじゃん!?!?!!??!?!(((
あります。
考えてました。良からぬこと。😇
いつの間にかお風呂から出ていたぺじ先生が満更でもなさそうにニヤニヤと笑う。
一応否定しておいた…
が、そんなことよりも先生のビジュアルが強すぎる。
ここで私の得意技である、先生の顔面観察大会が始まる。
艶めく髪の毛から滴る水が、より大人っぽく見えて。
ジアンちゃんのことでもやもやしてた、お子様な私が恥ずかしく思えるくらい。
先生が怪訝な目で私を見るけど、そんなのも気にならない。
…ニコニコ動画のように頭の中を右から左に次々と色んな妄想が駆け巡る。
のを止めるように、ぺじ先生はつぶやいた。
先生の予想外な発言に動揺しつつもなるべく冷静に考える。
先生が自分のベッドをくいっと指差す。
見るからにふわっとしていて、保健室のベッドの次にシンプルなデザインのセミダブルベッド。
これもそうだが、家全体に女っ気がないということに謎の安心感を覚えるのはここだけの話。
でもさっきまで先生に余裕のないような態度を取ってしまってた訳だし、さすがに申し訳ないよな。
と言うと、先生は思っていた10倍の「は?」の顔でこっちを見る。
今まで何人の女の子を落としてきたんだろう、下手したら遊び人ともとられかねないセリフに少したじろぐ。
でもやっぱり私、ぺじ先生を好きなだけあって。
先生の"女の子"って言葉、私に対して何か言うときでしか、聞いたことないんですよ?
顔色を伺うようにして断った。
優しさはありがたいけれど、こっちもマナーは忘れてはいけない。
すると間もなく、先生があからさまにため息をついた。
ここに来て急にテンポの良い会話が、私の中に心地よく染みていく。
そんな私の幼稚な考えをぶった斬るように、ぺじ先生は思いがけない行動をとった。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!