ご飯なんかまともに食べられてないから、みんなで分けて食べるのが当たり前だった
いまでは、私のこの状態が当たり前でないことも知ってる、協力しないとヒトは生きるのが難しい
「それでも、みんなやっぱり自分を優先してしまいますよね」
サクラちゃんは冷蔵庫に向かって走って、ロアくんは逆にこっちをガン見してくる……
そう、イギリス様はこのままの状態をしばらく続けている
まぁ、ローアさん達もだけど
少し不服そうな顔を浮かべつつも、渋々と言う感じで私から離れた
全桜さんがローアさんの腕から逃げてそそくさと去っていった
一方でローアさんもイギリス様と同じように不服そうに頬を膨らましている
「消毒するね〜」とその後に付け加え、綿(?)みたいなものに消毒液をつけ、私の首筋に軽くつけた
椅子を回して傷が見えるように顔の向きを変えた
その間に息をピッタリと合わせて全桜さんがコンパクトな懐中電灯を持ってきて、ローアさんが受け取った
横目でローアさんの動きを見る
引き出しから紙を取り出して自分の指を軽く噛み、血を出した
紙の真ん中に血をつけて何か言葉を言い始めた
聞いたことのない言葉だ、だけれど、体の底から元気が湧いてくるような……そんな感じだった
見る見るうちに私の首筋から黒く、澱んだようなものが出てきた
ずるずるっ…と音を立てながら出てくるそれは、路地で見たそれと同じだった
「いいよ、全桜」とローアさんが言うと、全桜さんも言葉を言い始めた
全桜さんが言った瞬間、その黒い澱みが消えて、一気に体が軽い気がした
二人が雑談を交わしている、どうやらさっき言っていたのはドイツ様達の方の言葉らしい
そう言い、ガーゼを取り出して私の首に巻いた
ガーゼには何かが塗っているのだろうか、少しヒリヒリする
あ、まずいこれは……
Noって言って欲しかった()
……さよなら、私の足
足が痺れて歩けなくなるから嫌だよ〜!(叫び)












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!