渚優:ドキドキが止まらない____?
あなた:うん………
昼休み,あたし達は自販に行きながら話していた
白布くんと話しているとドキドキが止まらなくなる
これは_____何で?
渚優:いや……それは……うん……でも……
あなた:渚優,この原因分かるの……!?
あたしの話を聞くと
渚優は苦い顔をしていた
渚優:わかるっちゃわかるけど……
あなた:けど……?
渚優:こればっかりはわからせたくないというか……
わからせたくない?
どういう事____?
あなた:渚優何で?あたし知りたいよ……!
渚優:ん〜……でも……うーん……
渚優は苦い顔をしたまま教えようとしてくれなかった
一体どうして_____?
白布:あ,あなたじゃん
あなた:……!
また呼ばれた____あたしの名前
しかも今回はちゃんと白布くんが自分で呼んだ
あなた:白布くんあたしの苗字知ってる…?
白布:?知ってるよ?飯島でしょ?
あなた:そ,そう……!
" 急にどうしたんだよ "と笑う白布くん
確かに____変な質問だったかもしれない
白布:急に下の名前で呼んだから驚いた?
あなた:え,あ,うん……
白布:太一が" あなた "って呼んでるし先輩達も皆" あなたちゃん "って呼んでるからさ
あなた:な,なるほど…!そういう事か……!
太一くんと先輩達の影響だったのか
でも苗字で呼ばれるよりも____嬉しい
白布:あ,そうだ
あなた:……?
白布くんは突然携帯を取り出した
白布:LINE,交換しない?
あなた:え_____?
あたしが白布くんとLINEを交換_____?
あなた:い,いいの……?
白布:あなたならいいよ別に
" あなたなら良いよ "
そう言われたことが本当に嬉しかった
あなた:できた……!
白布:ん。ありがとな
" じゃあまた "と言って白布くんは友達と去っていく
どうしよう____またドキドキしてる
渚優:……あなた
あなた:……?
渚優:……今,ドキドキしてる?
あなた:……うん,すごくしてる
男子と話してこんなにドキドキしたことは
太一くん相手でも無い_____本当に初めてだった
渚優:……言っていいのかわからないんだけどさ
あなた:……?
渚優:あなた,あんた多分____
____白布くんに恋してるよ。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。