【シャーレのことは話さない】
みんなに話し始める前に突然携帯が震えた。
その時に、メッセージがお兄からきていた。
この時の私は、多分KZのみんなから見ると、
泣きそうな顔をしていたのだろう。
上杉さんが、私の顔を覗き込んできた。
自分で、大きく深呼吸をする。
全てを話す。
それは、お兄にとっても、私にとっても悪いことで、
多分一生封印して生きていくと思っていた。
KZのみんなが私たちを全て知るわけじゃない。
表面上だけ、見せるだけ。
多分、まだ私は彼らを信用しきれていない。
「 居場所 」に、
「 友達 」に、
「 相談相手 」に、
なってくれるみんなを、信用しない私が悪い。
全部全部私が悪くて、私が変わればいい話だ。
でも、怖くて怖くてたまらない。
裏切られるのが怖くて、周りが離れていくのが怖くて、
嫌われることが怖くて、
多分、全部が怖くて。
…だからこそ、私が変わらなければならない。
そう呟いて、口を開く。
私の口が、何を語るのだろう。
嫌われないだろうか、
小塚くんに。
互いに、1人で、世界に取り残されたみたいで。
ただ、霧に包まれた暗い空間を歩いてるような状況で。
止まれなくて、ただ悲しかった。
更新遅くなってしまい、申し訳ございません。
意欲はあるのですが、時間がなくて汗
よければ、応援コメントなどいただければ…(わがまま)
☆100本当にありがとうございます!
これからも頑張るので、よろしくお願いいたします。
最後に、黒木兄妹の過去等は公式ではありませんことを、
ご承知の上よろしくお願いします。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!