第24話

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504
2023/11/14 09:00









【シャーレのことは話さない】






みんなに話し始める前に突然携帯が震えた。


その時に、メッセージがお兄からきていた。






(なまえ)
あなた
(上杉さんも、お兄も…)
(なまえ)
あなた
(…勝手だな)



この時の私は、多分KZのみんなから見ると、



泣きそうな顔をしていたのだろう。





上杉さんが、私の顔を覗き込んできた。





上杉和典
上杉和典
あなたの下の名前、別に無理しなくていい
上杉和典
上杉和典
多分、誰もそんなことは望んでないから
立花彩
立花彩
そうだよ、あなたの下の名前ちゃん。
私たちは、あなたの下の名前ちゃんが、
話したい時に相談できる場所になりたいの。
(なまえ)
あなた
場所…ですか。
なってくれてるじゃないですか、今。
黒木貴和
黒木貴和
…話すんだな。
(なまえ)
あなた
ええ、話します。
でも、その前に上杉さん。
上杉和典
上杉和典
え?
(なまえ)
あなた
貴方に、確認したいことが一つだけあります
上杉和典
上杉和典
俺に?
小塚和彦
小塚和彦
ずっと思っていたけど、上杉とあなたの下の名前ちゃんって関係あったの?
(なまえ)
あなた
小塚くん……
いいえ、まだこの先は言うべきではないです。
(なまえ)
あなた
上杉さん、私は全部を話します
それでも、いいですか?
上杉和典
上杉和典
俺は、お前がそうなることを考えてた
上杉和典
上杉和典
だから、大丈夫。
若武和臣
若武和臣
あー、もう!
焦らすな!
(なまえ)
あなた
…?
若武和臣
若武和臣
さっさと言っちまえよ!
七鬼忍
七鬼忍
俺も結構ジリジリしてた
美門翼
美門翼
俺もでしょ笑
黒木貴和
黒木貴和
姫もお待ちかねのようだ
立花彩
立花彩
え///
(なまえ)
あなた
…そうですね、そろそろすみません。
(なまえ)
あなた
………



自分で、大きく深呼吸をする。



全てを話す。



それは、お兄にとっても、私にとっても悪いことで、



多分一生封印して生きていくと思っていた。



KZのみんなが私たちを全て知るわけじゃない。



表面上だけ、見せるだけ。



多分、まだ私は彼らを信用しきれていない。





「 居場所 」に、



「 友達 」に、


「 相談相手 」に、



なってくれるみんなを、信用しない私が悪い。



全部全部私が悪くて、私が変わればいい話だ。




でも、怖くて怖くてたまらない。



裏切られるのが怖くて、周りが離れていくのが怖くて、


嫌われることが怖くて、


多分、全部が怖くて。




…だからこそ、私が変わらなければならない。



(なまえ)
あなた
私は、変わるんだ…




そう呟いて、口を開く。




(なまえ)
あなた
私…黒木あなたの下の名前と、お兄…黒木貴和が出会ったのは、
お互いが7歳の時でした。








私の口が、何を語るのだろう。



嫌われないだろうか、



小塚くんに。










(なまえ)
あなた
お互い出会ったのは、親に連れられてでした。
その日は、雪が降っていて寒い一日だったのを覚えています。
(なまえ)
あなた
カフェに母に連れて行かれると、
席には、後のお兄…貴和が座っていて、横には父がいました。
黒木貴和
黒木貴和
その時、俺は「妹」ができるとしか聞いていなかった。
小塚和彦
小塚和彦
2人は、異兄妹ってことだね
上杉和典
上杉和典
その時には、まだ黒木には俺は出会ってないな
若武和臣
若武和臣
お互い、孤りだったんだな





互いに、1人で、世界に取り残されたみたいで。




ただ、霧に包まれた暗い空間を歩いてるような状況で。




止まれなくて、ただ悲しかった。






(なまえ)
あなた
その時のお兄は、とても冷たい目をしていたんです。












更新遅くなってしまい、申し訳ございません。


意欲はあるのですが、時間がなくて汗


よければ、応援コメントなどいただければ…(わがまま)



☆100本当にありがとうございます!



これからも頑張るので、よろしくお願いいたします。




最後に、黒木兄妹の過去等は公式ではありませんことを、



ご承知の上よろしくお願いします。











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