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第3話

嘘狼病
1,103
2023/02/25 08:45 更新
作者オリジナル奇病

嘘狼病とは…『オオカミ少年』のように沢山嘘をついてしまう事
本当に言いたい事と真逆の事を言ってしまう
嘘をつき仲間が離れていくと,最終的に闇に溺れて狼となる
治療方法は仲間に信じてもらうこと
krメイン

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きりやん side

俺の異変に気づいたのは,今朝だった
皆の朝食を準備していた時

鼻歌を歌いながらNakamuが歩いてきた
Nakamu
きりやんおはよ〜
きりやん
おはよNakamu
Nakamu
朝ごはん出来てる〜?
きりやん
え,まだ
は?

出来てるだろ?
Nakamu
そっか〜
Nakamu
出来たら教えて〜
きりやん
え…
そう言ってNakamuは自室に戻って行った
きりやん
なんで…
それから何人も起きてきて

同じ事を聞いてきて

その度に嘘を言った
最終的に,あまりにも遅いと思ったスマイルがキッチンを覗いてくれたお陰で朝ごはん食べれたけど…
きんとき
大丈夫?きりやん
きりやん
うん
これは本音

さっきのは何だったんだ…?
きりやん
暇だなー
シャークん
一緒にゲームするか?
きりやん
いや,いい
シャークん
そっか
…まただ

何なんだよ…!
俺は自分の部屋に戻った



それからベッドに顔をうずくめた

何故か分からないけど目から涙が出てくる
きりやん
何で…
スマイル
きりやん皆でおやつ食べるか…って
スマイル
大丈夫か?
きりやん
…うん
スマイル
んな訳ねぇだろ
きりやん
…じゃあ聞くなよ
その声はいつものような悪ふざけの声ではなかった

真面目で,真剣な声だ
スマイル
…ごめん
違う

謝らせたいんじゃない

謝りたいのはこっちだ
スマイル
…ちゃんと頼れよ,俺らを
きりやん
スマイル
頼りないか…?
きりやん
うん
違う!

俺はいつもアイツらに助けてもらってる!

頼りにしてる!
スマイル
…そっか
スマイルは悲しそうな顔で部屋を出ていった
きりやん
…あぁもう!
それからもメンバーと同じような事が何度もあった


その度に悲しそうな顔をされた


けれど優しい皆も流石に怒った


『なんでそんな事言うんだ』って


最近ではまともに話して居ない


部屋からも出ていない
これ以上,皆に嫌な思いをさせたくない



Nakamu
…ねぇみんな
Nakamu
最近のきりやんマジでおかしくない?
きんとき
なんか…嘘しかつかないよね
スマイル
大丈夫…なのか?
シャークん
部屋から出てこねぇしな
Brooook
…僕見てくる!
きりやん side

もう何日部屋から出ていないだろうか


仲間に会うのが怖くて


傷つけるのが怖くて


…自分が傷つくのが怖くて


殻に閉じこもってしまう
今頃,俺の悪口でも言われているのだろうか


言われても仕方ないだろうな


俺,嘘しかついてねぇし
その通りだ
きりやん
誰…だよお前
俺はお前に取り憑いた狼だ
きりやん
…じゃあ俺が嘘しかつけないのって
俺が取り憑いたからだ
きりやん
…じゃあ!
きりやん
取り憑くのをやめてくれ!
きりやん
これ以上仲間を傷つけたくない!
…一番傷つけたくないのは自分自身じゃないのか
きりやん
なのにお前は仲間のせいにするのか
仲間はとっくにお前のことを見捨てているのに
人間は愚かだな
皆が…俺を…見捨てた…?


信じたくなかった


嘘かもしれない,って分かってる


けれどあんなに嘘をつき続けて


見捨てない奴がいるだろうか


いくらアイツらが優しくても


愛想をつかすんじゃないだろうか
そうだ,どんどん闇に溺れろ
闇に溺れる…?

いや,もういいや
俺は深く考えるのをやめた


足元がどす黒い沼に変わっていく


その中から何本も手が出てきて身体が引きずり込まれる
???
…きりやん!
きりやん
…何だよ
きりやん
Brooook
Brooook
早くそこから出て!
きりやん
…別にいいだろ
Brooook
よくない!
そう言ってBrooookは沈みかけた俺の身体を掴んで,引っ張った


俺は沼から抜けた
チッ…!
Brooook
ねぇきりやん
Brooook
僕たちそんなに信用してない?
きりやん
…うん
Brooook
Brooook
だって…泣いてるもん
Brooook
きりやんが泣く時は悲しい時しかないんだから…
Brooook
一人で抱え込まないで僕たちに相談してよ
きりやん
Brooook
もし,きりやんが僕たちの事を信用してなくてもさ…
Brooook
ずっと信じてるから,きりやんのこと
きりやん
皆は俺の事を見捨てたりしてなかった


むしろ逆で


ずっと信じてくれていた


待っていてくれていた
チッ!…コイツはもう駄目だ
狼は沼に消えていった
きりやん
Brooook…
きりやん
信じてくれて…ありがとう
…あれ?

今,俺本当のこと言えた…?
Brooook
^^*
Brooookは笑顔だった
後からスマイルに聞いた話によると,俺は嘘狼病という奇病にかかっていたらしい
スマイル
もしBrooookが部屋に行かなかったらきりやんはあの世に連れていかれてた
きりやん
危な…
きりやん
ありがとな,Brooook
Brooook
どういたしまして(*^^*)

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