八月、僕らは消えた
僕らの夏はなんだった?
海の潮風に吹かれながら防波堤で空を見上げた夏
いつもの神社で絵を描いていた夏
大好きな友達と学年を示す青リボンで過ごした青春の夏
好きな植物を育てる夏
もっと楽しみたかった。
あの年の冬、雪が僕に落ちてこなかったら。
あの年の夏、いつもの神社から追い出されなかったら。
あの年、大好きだった高校が廃校にならなかったら。
あの日、大好きだった朝顔に悪戯をされなかったら。
もっと楽しめたのに。
八月、僕らは"見えた"
失った夏を取り戻そうとする人の姿。
たった少しの間の出来事だったが僕らの夏の思い出。
もう一度会えたら。
今度は一緒に楽しみたい。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。