夕日の中、翔はふと立ち止まる。
それに反応してKAITOも立ち止まる。
そうからかっても反応は返ってこない。
少し経ってから、KAITOは歩き始めた。
様子を伺いながら翔も隣を歩く。
疑うように聞き返すと、少し照れている顔が髪の間から覗く。
だが、それからははっきり答えるのだった。
あっけに取られた翔の方など見ずに、しばらく歩いていたが、真面目くさった顔で、
「やっぱお前はよく分からんなあ」とため息を吐いてから、でも、と続けた。
2人の脳内には共通のふわっとした笑みを浮かべた人物が浮かんでいた。
「ふっ」とKAITOは軽く笑ってから歩き続けた。
言葉通り2人は付かず離れずの距離で隣に居続けた。
互いが遠くに離れてしまっても、結局は巡り合うのだろう。
そんな運命にあることを2人は悟っているような気がした。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。