とスマホを少し操作した後、
目をキツネのように細めてスマホの画面を見せてきた。
と言うと、
個人撮影を終えたらしいスンミナが帰ってきた。
日記の内容にリノヒョンが入っていないからと言って、
一切その要素が含まれていない訳では無い。
あのバツは、
アイドルとして許されない感情を持った僕に対する評価だ。
リノヒョンのことばかり考えてしまったなら、
その日は当然評価も低くなる。
……あれ?
でも、評価してる時点で絶対リノヒョンのこと1回は考えるじゃないか。
内容上僕の考えていることや、
事情は詳しく話せないけど、
今気付くなんて。
でもこういうことを思うと、
僕にリノヒョン離れ(?)が如何に難しいかが
身に染みてわかる。
自分の望むことと逆のことを無意識にしてしまってたんだ。
まぁ、ヒョンのことを日記に書いていないにせよ、
振り返る時点で、
今日もヒョン、
かっこよかったなとか思わなかったって言われると、
なんとも言えないし。
チャニヒョンの質問にハッキリとは答えず、
ソファにもたれかかってスマホを放り出して唸っている僕と、
要領を得られず困惑するメンバーとで混沌とした楽屋の空気に、
といまさっきトイレから帰ってきた、
ヒョンジナの間抜けな声が響いた。


















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。