第28話

可愛いキミへのお仕置き💛🩷(続
1,445
2026/01/29 09:00 更新
22話の『可愛いキミへのお仕置き🩷💛』の続編です!

続編希望のコメントを頂いて書いてみました!

コメントいただいた時はとても嬉しかったです♡

ご期待に添えられてますように🍀

コメントありがとうございます♪



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それから数日後。
 
夜のリビングには、テレビの音だけが静かに流れていた。
壁の時計の針は、すでに八時半を回っている。
 
ソファに座る道枝駿佑は、何度目かも分からないほど、ちらりと玄関に視線を向けた。
駿佑
……遅い
小さく呟いた声には、前回よりもはっきりとした不安と苛立ちが混じっていた。
七時門限。その約束を、あれだけ言って、くすぐって、笑って、念を押したはずだった。
 
――まさか、また。
 
その時、玄関のドアが音を立てて開く。
謙杜
……ただいま……
申し訳なさそうに顔を出した長尾謙杜。
その瞬間、駿佑の胸の奥で、何かがぷつりと切れた。
駿佑
……謙杜
低く抑えた声に、謙杜の肩がびくっと揺れる。
駿佑
門限、何時やった?
謙杜
……七時……
駿佑
今、何時やと思う?
謙杜
……八時半……
視線を伏せた謙杜に、駿佑はゆっくりと立ち上がった。
駿佑
前門限破った時、なんて約束した?
謙杜
……守るって……
駿佑
守ってないやん
淡々とした言葉なのに、そこに込められた怒りは、はっきりと伝わってくる。
謙杜
……ごめん……
小さく謝る謙杜に、駿佑は深く息を吸った。
駿佑
……今回は、ほんまに怒ってる
その一言で、謙杜はようやく事態の深刻さを悟ったように、顔を上げる。
駿佑
前は、笑って済ませた。でもな、何回も破られたら、約束の意味なくなるやろ
謙杜
……
駿佑
次破ったら、こちょこちょ10分って言ったよな?
謙杜の目が大きく見開かれる。
謙杜
……え、今から?
駿佑
今から
謙杜
ちょ、待っ……話し合――
言い終わる前に、駿佑の腕が謙杜を捕まえた。
駿佑
逃げんな
謙杜
ひゃっ!?みっちー、ほんまにごめ――
次の瞬間、容赦なく脇腹をくすぐられる。
謙杜
あはははっ!ちょ、やめっ……!
駿佑
一分経過
謙杜
まだ一分!?おそいて!
駿佑
後九分残ってる
謙杜
うそやろ!?あっははは、無理無理無理!
笑い声と息切れがリビングに響く。
必死にもがく謙杜を、駿佑はしっかりと抱え込んで離さない。
駿佑
約束、軽く考えてたやろ
謙杜
考えてた!ごめんなさい!ほんまに反省してます!
駿佑
口だけやったら、意味ない
謙杜
違う!ほんまに……!あはははっ!
五分を過ぎた頃には、謙杜の力はすっかり抜けていた。
謙杜
……もう、無理……
駿佑
あと三分
謙杜
鬼……!
駿佑
自業自得
十分快くすぐり終えた頃、謙杜は床にへたり込み、荒い息を整えていた。
駿佑
……ほんまに、反省した?
謙杜
……した。もう二度と破らん……
その声は、いつになく真剣だった。
駿佑
約束って、信頼やからな
謙杜
……うん



翌朝。
 
謙杜はいつもより少し早く起き、机の引き出しを開けた。
そこから取り出したのは、小さな腕時計。
謙杜
……よし
それを腕にはめ、何度も時間を確認する。
 
リビングに行くと、朝食の準備をしていた駿佑が振り返った。
駿佑
……それ、どうしたん?
謙杜
門限守るため。時間、ちゃんと見る
照れくさそうに言う謙杜に、駿佑は一瞬驚いたように目を瞬かせ、それから小さく笑った。
駿佑
……ええ心がけやん
謙杜
昨日は……ほんまに、ごめん
駿佑
もうええ。次から気いつけや
そう言って、軽く謙杜の頭を撫でる。
謙杜
ありがと、みっちー
腕時計の秒針が、静かに進む。
その小さな音と一緒に、謙杜の中で、約束の重さも刻まれていった。
 
――もう二度と、同じことは繰り返さない。
 
そう心に決めた朝だった。

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