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第1話

Prolog
1,354
2024/09/16 09:00 更新






















 大好きな彼が、交通事故にあったと聞いた。


 とても危険な状態で、意識不明の重体だ、
 とお医者さんに告げられた日から
 もうダメかもと何度も思った。
 いや、実際彼は半年、なんならそれ以上寝ていた。


  そんな彼が、今日、ついさっき
            目を覚ました____。


 俺は、その報告を聞き彼の病室に駆け込む。

 俺がドアに手をかけると、思っていたよりも
 ドアが勢い良く開き、静かな病院の中、
 俺が手をかけたドアの音が鳴り響いた。

 その音のデカさと、響ように俺は驚いた。

 そして、驚いたのは、
 ドアの先にいる彼も同じだった。

 俺が開けた病室を覗くと、
 ドアの先には、

 先程俺が開けたドアの音を聞き、
 驚いた表情をしてこちらを見つめる、
 彼がいた。
あなた
 けけけ、剣持ぃ〜、!!! 

 そう彼の名前を呼び、抱きしめた。
 抱きしめていいのかは分からなかったが。
 彼の服に、雫を垂らした。

 だが、喜んでいるのもつかの間、
 俺はどん底に落とされる。

⚔
 すみません、、
  どなたでしょうか、? 

 と、そう彼に言われた。
 驚きすぎて、声も出なかったのをよく覚えている。


 そんな中、やっと捻り出した言葉が、

あなた
 あー、ごめん
 人違いだったわ。 

 という一言だった。


 変なところで意地を張ってしまうのは、
 元々の悪い癖だったが、
 彼に対してはなかったはずなのに。
⚔
 そうですか。 

 そういいすぐ俺から目を離す君を見て
 昔の彼を見ているようだった。

 彼と昔の出会いを思い出す。
あなた
 なんかの縁だしさ、
 連絡先交換しようよ。 

 彼は交通事故でスマホを失ったが、
 そのスマホには俺の連絡先があるだろう。

 前もこんな感じだった。
 俺の人違いから連絡先を交換したのを覚えている。


 だから、
 上手くいくだろうと、勝手に思っていたのだが。
⚔
 いや、知らない人と連絡先は……、 
 "さようなら"

 と、そう
 あっさり話を終わらせられてしまったのだ。


 どこか昔の彼とも違ったのだ。
あなた
 そっか、じゃ。 
 "さようなら"



 さようならから始めよう。


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