幼い頃からずっと不思議に思っていることがある。
芸能人…俳優さんに歌手、アイドル、お笑い芸人と色々なジャンルの人達が居るけれど、この人達とお付き合いしたり結婚出来る一般人ってどんな人なのだろうと。
前世でどれだけの徳を積めばそんな羨ましい状況になるんだろうって、ずっとずーっと考えてた。
一体、彼等と何処で出逢うの?って。
まぁ…私には訪れるはずもない奇跡。
考えたって仕方ない。
そう思ってたの。あの日あの時までは……
SexyZoneのことはもちろん知ってた。好きだった。
でも急激に沼ってしまったのは“timelesz PROJECT”から。
それからというもの幼なじみの皐月とファンクラブに入り推し活に勤しむ毎日。
ところが初めてのツアーのチケットがどうしても取れず…リセールもダメだった私たちは荒れた。
とことんやさぐれた。
私は地方住みだけど、都会すぎず田舎でもない。
とっても住みやすい所に住んでいる。
近くに海があり、その周辺に大きなイベント会場が軒並み建っていて色んな歌手やアイドルがしょっちゅうライブを開催している。
私は仕事で嫌なことがあったりモヤモヤすると、自宅を出て夜な夜なこの近所の海辺の公園に一人で散歩に来ることがある。
皐月には人通りが多い場所ではないから危ないよと注意を受けるが、天気の良い日に浮かび上がる月を見ながら、そよ風に当たってユラユラ暗い水面を見る心地良さからどうしてもやめられない。
そして、この公園のベンチに座って真向かいに見える、今日timeleszがライブを行った会場施設を恨めしそうに見つめた。
誰も居ないのを良いことに私が恨み節をつらつらと語っていると……
謎の男 『プッ、ククク……』
隣りの隣りの隣りのベンチに座っている男が手を口にあててクスクスと笑っていた。
男は目深にパーカーのフードを被り、サングラスにマスクをしている。
髪も一般人にしては長め?な気がした。
このまま無視して立ち去ろうと思ったが、うるさくして申し訳なかったのもあり、私は一言謝罪した。
謎の男 『待って…』
謎の男 『そんなに会いたかったの?』
謎の男 『うん』
謎の男 『ふーーん、マジか』
謎の男 『会わせてやろうか?』
謎の男 『だーから、timeleszに。好きなんだろ?』
謎の男 『まぁ、そんなとこ』
謎の男 『そんなに疑うならこっち来てよ。』
謎の男 『証明するもん見せてあげるから』
私はカニ歩き🦀でゆっくりジリジリと近付いた。
謎の男 『いやいや、そんなにゆっくり来んの?笑』
謎の男 『これでも?』
男がフードとサングラスを外しマスクを下にズラすと…
目の前にあの憧れのtimelesz・菊池風磨が現れた。













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!