第31話

いいよ……
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2024/05/27 13:38
「ほんとに着いてきてよかったのー?」



「つとむ。」



五色「いいんですよ!」



五色「俺が行きたかっただけですし!!」



「ほんと?wなら良かった」



「つとむ優しいから、私の事気遣ってわざわざ、練習せずに着いて来てくれたかと……笑」



五色「それも一理ありますが、」



あ、あるんだ……




五色「俺があなたさんと話したかったのもあります……」



「おー、つとむ!やっぱつとむ可愛いね!」



五色「かわいいは嫌ですけど……」



五色「あなたさん、」



「んー?」



五色「今まで会ったこと話してくれませんか?」




五色「過去のこと、部活の時のこと、合宿中あったこと、今日あったこと、全て俺に話してほしいです……。」



「………………いいよ、今までのこと全部話すね……」




私は幼稚園の時からさとりと一緒にいる。

何をするのも一緒だったし、わたし的には一人っ子の私にお兄ちゃんができたみたいで嬉しかった。


さとりが小学校にあがってからもずっとずっと一緒にいてとっても楽しかった。


この頃は夢みたいに楽しく、充実した暮らしだった。


でも、私が小学生に上がった頃さとりは一時期私と遊ばなくなってしまった。


私は、さとりに裏切られたような感じがしてとっても苦しかった。


私は4歳くらいの時からバレーをしていて、その日は、小学校のスポーツ少年団に見学にいくひだった。


私は1人で帰りに体育館によった。


そこで目にしたものは……なんだと思う?



五色「……分からないです。」



フフっ、そりゃ分からないよね笑


実はねさとりが同級生、先輩さらには先生までにもいじめられていたんだ。


「1人でバレーやってるみたい。」



「気持ち悪い」



「怪物」



そんな場面を見てしまったんだ。



それで私はようやく、さとりが急に遊ばなくなった事の意味がわかった、


『自分が虐められているとこをあなたに見せたくない。』


ってさとりは思ったんだとおもう。


私だって見せたくないしね。


それで、その後さとりは私に気づいてすぐに別の扉から荷物だけをもってにげていった。


そりゃ、そうだ。自分のいじめられているとこを、仲良い子に見られたりしたら、ましてや、幼稚園から一緒にいる幼なじみに見られたりしたら、さぞかし苦しいだろう。


私は、その後、さとりを追いかけて今までのことを全部はかせた。


その時のさとりの表情は、いつまでたっても忘れられない。


だって、『さとりが初めて泣いたんだもん……』


その時のさとりを見て私はこう決意したんだ、


«絶対にさとりを守るってね»






中学校に上がった時もまたいじめられたらしい。

その時私は小5だったので、中学校の時の状況は分からなかった。


でも、さとりから聞くには、いじめはどんどんエスカレートしていているらしい。



このままでは、さとりが辛い思いをして死んでしまうかもしれない、もう会えなくなるかもしれないって思い、私は中学校に乗り込み、中一や、中二の先輩達と一対五くらいで喧嘩した。


まぁ、私が勝ったんだけどね✌️


それからさとりに対するいじめはなくなって、中学校は2人とも楽しく、昔みたいな感じで通えた。



高校に上がってから、さとりも、私も、みんなと離れて超強豪の白鳥沢学園高校に通った。


私は、新山女子高校に通う予定だったけど、さとりと一緒にいたいし、さとりを守らないといけないから、さとりと一緒の白鳥沢学園高校に入学した。



その後は、私が白鳥沢学園高校男子バレー部マネージャー第1号となり、選手を支えていた。


でも、いつだろ?


いつかに、南蘭々というぶりっ子悪女っぽいキャラの子がマネージャーになりたいと入部してきた。



はぁ、鷲匠先生もなんでこんな子を入れたんだか……


そしてその後からスポドリは作らないや、タオルも洗濯しないやで……



ま、いわゆるこれがいじめというものなのか……



でも、蘭々さんが、みんなにぶりっ子して惚れさせようとしても誰も騙されず、惚れたりしなかった、


むしろ、嫌ってた、



それがなぜか、私の事を安心させてくれたんだ、




その後、合同練習の合宿でも、スポドリ作らされて
、1回断ったんだよね……そしたら、ビンタされちゃって
……


で、次の日担当校に行ったら蘭々さんが嘘吹き込んで虐められるしで……


ついには今日高校2年生の男子から腹パンくらいました。



「まぁ、話すことはこれくらいかな……」




五色「あなたさん…………」



ギュッ



「……え……?」



「ちょっと、あつむ!?どうしたの???」



五色「ごめんなさい……俺気づけなくて……ごめんなさい」



「………………っいいよ、そんな……つとむ悪くないし」



五色「本当にごめんなさい……」






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