蓮side
終業式も終わり、ラウールと康二の3人で廊下を歩いていた
のんびり歩きながら練習室に向かう
今日が夏休み前の最後の練習日
佐久間くんも居残り組かなとワクワクしながら向かった
部屋の中からそんな声が聞こえる
扉の前には立ち止まって中の話を聞いているしょっぴーと舘様がいた
やけに深刻そうな顔で中の話を聞いている
ふと横の2人を見ると、2人も同じような表情をしていた
そう俺が尋ねるとみんな口ごもる
あとからやってきたあべちゃんは特に気にせず部屋の扉を開けた
3人はさっきまでの雰囲気と打って変わっていつも通りに練習をしていた
結局俺は何も聞けないまま、練習が始まった
各々が帰る準備をし始め、俺も今日は居残り練習せずに帰るかと荷物をまとめた
正直部屋に帰るのは気が重い
あの話の意味を知りたいが本人に聞くのはさすがにノンデリすぎる気がする
はぁとため息をつき立ち上がり、みんなと一緒に帰った
自室に戻り、佐久間くんと2人っきりになる
少し寂しそうに佐久間くんが呟いた
佐久間くんの実家に何があるのか聞きたい
佐久間くんにも何か闇があるなら、俺が救いたい
あの頃俺がそうされたように
その日の夜佐久間くんは珍しく屋上には行かなかった
不思議に思いながらも俺は眠りについた












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!