私の名前はダーク・エクス・マキナ。
隣にいるこの子は、The Future of the 太鼓ドラム。
周りの人はみんな「TFTD」って呼んでる。
私がそう呼んだから。
らしくないな、とも思った。
でも、これしかアンタに想いを伝えられない。
これは、ウチと…
ウチの"弟"の物語。
ウチはかつて、2765年に生きる普通の女の子として
生活していた。
いや、普通ではなかったかな。曲だったから。
そして、そんなウチには弟がいた。
たった1人の、ウチの家族。
失いたくなかったから、大切に大切に育てた。
それでも、たった1回の事故で
全てが水の泡になった。
あの子は車に轢かれた。
安全だったはず。
なのに。
暴走した車が、あの子の人生を壊した。
そしてウチの人生も。
声が枯れるほど叫んだ。
そりゃそうだ。たった一人の家族を失って
笑気でいられる女子高生なんていない。
泣きわめいた。
そして、ウチのその悲哀と憎悪が…
"魔女"として形になった。
それからウチは弟の模倣品…
今のTFTDを創った。
TFTDに感情は持たせていない。
持たせたらきっと、ウチは耐えられない。
もし、感情が芽生えたなら、もう一度消すまで。
そうじゃなきゃ、ウチはウチでいられないから。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!