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第4話

君と幸せになりたかっただけ。【太鼓曲】
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2026/02/01 11:23 更新



ダーク・エクス・マキナ♡
…TFTD、いる?
未来太鼓
はい。
ダーク・エクス・マキナ♡
…お話しよ
未来太鼓
仰せのままに

私の名前はダーク・エクス・マキナ。

隣にいるこの子は、The Future of the 太鼓ドラム。

周りの人はみんな「TFTD」って呼んでる。

私がそう呼んだから。
ダーク・エクス・マキナ♡
…最近ね、ウチ思うのよ
未来太鼓
はい。
ダーク・エクス・マキナ♡
アンタが大切だな〜、って。

らしくないな、とも思った。

でも、これしかアンタに想いを伝えられない。

これは、ウチと…

ウチの"弟"の物語。
ダーク・エクス・マキナ♡
こらー!遅刻するわよー!!
んわーっ!!
なんで起こしてくれなかったの!!

ウチはかつて、2765年に生きる普通の女の子として
生活していた。

いや、普通ではなかったかな。曲だったから。

そして、そんなウチには弟がいた。

たった1人の、ウチの家族。

失いたくなかったから、大切に大切に育てた。

それでも、たった1回の事故で
全てが水の泡になった。

あの子は車に轢かれた。

安全だったはず。

なのに。

暴走した車が、あの子の人生を壊した。

そしてウチの人生も。
ダーク・エクス・マキナ♡
なんで…なんでなのよ……
ウチの弟を返してよ…返してよ!!!

声が枯れるほど叫んだ。

そりゃそうだ。たった一人の家族を失って
笑気でいられる女子高生なんていない。

泣きわめいた。

そして、ウチのその悲哀と憎悪が…



"魔女"として形になった。



それからウチは弟の模倣品…

今のTFTDを創った。

TFTDに感情は持たせていない。

持たせたらきっと、ウチは耐えられない。

もし、感情が芽生えたなら、もう一度消すまで。

そうじゃなきゃ、ウチはウチでいられないから。

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