俺は見つけた
よく行くカフェからの帰り
近くの公園の木の下に
水色のワンピース
じゃなくて
水色のパーカーを着た
ほしを
でも彼女は男と一緒だった
遠目から見ただけだったが
泣いているように見えた
彼女は車の中の男に
涙を拭われて笑っていた
久しぶりに彼女に会えた
胸の高鳴りは虚しく
嫉妬へと姿を変えた
すぐに来た
2度目の驚き
明らかに見覚えがある
やましょうさんの
お気に入りのパーカーと
色違いだ
信じたくなかった
でも勘違いなわけもなかった
俺の目線の先には
ぼーっと立ち尽くす
小さく呟いた俺の声は
ほしと男を乗せて走り去った
高級車のエンジン音で
掻き消された













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!