第126話

121. 敵わない
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2026/06/07 06:00 更新







神尾 あなた
ごめん寝坊しちゃったー…って、何事??
静間 悠晴
?誰その人、もしかして客?
涼風 ともり
ぁ、あなたさん…悠晴さん…っ
神尾 あなた
え、ともりちゃんどうしたの…?
静間 悠晴
なんでそんな泣きそうに…





いい加減にしろ!!
そいつは「   」なんだよ!!
新堂 颯太
だからこの子はともりちゃんって言ってるでしょ





神尾 あなた
…あー…なるほど修羅場か
静間 悠晴
ここは颯太に任せよーぜ
神尾 あなた
うん、そだね
涼風 ともり
…ぇ、?
神尾 あなた
ともりちゃん大丈夫だよ、颯太なら死ぬ気で守ってくれると思うから










2人は手をひらひらさせながら、キッチンへと行ってしまった。








神尾 あなた
お腹空いた〜…何かあるかな
静間 悠晴
ペンキ塗りの時に貰ったのがまだいっぱいある
神尾 あなた
あ、そうだった







どういうことだ!?
なぜ別の男も出てきた!?










父の怒鳴り声で恐る恐る目を向けた。






父は顔にシワが出来るほど凄い形相で私を睨んでいる。








こっち来い!!(グイッ
涼風 ともり
…!?いたっ…!










颯太くんの後ろに隠れていた私の元に、父の腕がぬっと伸びてきた。






それを見て恐怖で動けなくなり、呆気なく父に引かれてしまう。






それを遮るように、颯太くんが父の手首を掴んだ。









なんだ
新堂 颯太
離してください
は?部外者は黙ってろよ
これは僕らの問題だ
涼風 ともり
…っ(ジワッ










父の言動が気持ち悪すぎて、私の身体が、心が… 父の全てを否定しているように感じる。






自然と目元に涙が溜まり、視界がボヤボヤとする。







私は颯太くんの背中側の服を掴み、下を向いて身を縮めた。








涼風 ともり
…、ッ(ギュッ
新堂 颯太
新堂 颯太
ともりちゃんはあなたに渡しません
新堂 颯太
どうかお引き取り下さい










颯太くんは父の手首を握る手に力を入れたのか、父が思いっきり顔を歪めた。








…いってぇな!!力加減考えろ!!





ドンッ…!!




新堂 颯太
…っ!?
涼風 ともり
!颯太くん…!










痛みに悶絶した父は、反対の手で颯太くんを突き飛ばした。






颯太くんは体のバランスを崩し、後方にあった棚に勢いよく腰を打った。






更に、棚の上に置いてあった植木鉢が彼の頭部に落ち、痛そうな音を響かせる。








ゴンッ!!









新堂 颯太
ぃ"っ、たぁ〜…
新堂 颯太
…ぅ、(グキ
新堂 颯太
……うわ、腰やった…


行くぞ
お前は僕と一緒に帰るんだ
涼風 ともり
っや、やだ…!
私は行かない…!










私は父に反抗し、どうにかして父の手を振り払おうとした。






だが、私の力では成人男性の力には及ばないようで、ピクリとも動かない。






それでも、こんな人のところに帰りたくない、という思いは強いため、力を振り絞って抵抗した。








涼風 ともり
私をともりって認めてくれないならお父さんのところには帰らないから…!!
涼風 ともり
それに今の私の居場所はここなの…!!
   
涼風 ともり
…ッ(ビクッ
なぜそんなこと言うんだい?
ともりは死んだって何回言えばいいんだ










私が何を言おうと、父は意地でも "ともりは死んだ" と思い込んでいるようだ。






その場から逃げ出したくなった私は、力で及ばないと分かっていても、全力で抗って無理やり父の手を振り払おうとした。








涼風 ともり
やだっ!離して…!
言うことを聞かないやつにはお仕置が必要だな
涼風 ともり
ぇ、?なに…言ってるの…?










父の言葉で思わず動きを止めた。






次の瞬間、私の視界の中で、父が片手を振り上げたのが見えた。








恐怖に覆われた瞬間

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