土曜日の朝、カーテンの隙間から差し込む光が、ベッドの上で重なり合う二人を優しく照らしていた。
ハルがうっすらと目を開けると、視界のすぐ先にアロハの整った寝顔がある。
「……ん……アロハくん、おはよ……」
「……おはよ……。……おい、どこ行くんだよ」
少し体を動かそうとした瞬間、腰に回された腕にグイッと引き戻された。アロハはまだ目を閉じたまま、ハルの首筋に顔を埋めて深く息を吸い込む。
「……っ、……もう、朝ごはん作ろうかなって……」
「……いいよ。……今日は土曜日だろ。……まだ寝てようよ。……ハルが足りない」
アロハはハルのパジャマのボタンを一つ、指先で器用に外すと、昨夜つけたばかりの鎖骨の痕にそっと唇を寄せた。
リビングへ移動しても、アロハの独占欲は止まらない。
ソファに座るハルの膝の上に、大きな体を預けて横たわるアロハ。ハルが読もうとしている本を、わざと手で隠して邪魔をする。
「……っ、……アロハくん、読めないよ……」
「本なんか後でいいでしょ。……俺のことだけ考えて。今日、一歩も外に出ねぇって約束したでしょ?」
アロハはハルの細い指を一本ずつ絡め、手のひらに深くキスを落とした。
「そのパジャマ、なんか幼く見えるわ。……マジで、他の奴に見せたくないんだけど」
「……アロハくん以外、誰も見てないよ……」
「……おう。……ハルが俺の隣で、こうやって笑ってんの、……俺だけが知ってればいい」
アロハはハルのパジャマの裾から手を滑り込ませ、吸い付くような肌の感触を確かめるようにゆっくりと撫で上げた。
「……ハル。……同棲して分かった。……俺、思った以上に、ハルにべったりだわ」
アロハの瞳は、少し照れくさそうに、でも真っ直ぐで熱い。
「……今日一日、ハルの全部、俺がもらった。……文句ないよな?」
「……っ、ふふ、……はい。俺も、アロハくんのこと、もらうね……」
ハルが赤くなって囁くと、アロハは満足そうに目を細め、そのままソファの上でハルを押し倒した。
「……おう。……じゃあ、たっぷり可愛がってあげる」
パジャマのまま、溶け合うような甘い時間。
外の世界とは切り離された、二人だけの幸せな週末が、ゆっくりと、濃密に流れていった。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!