第24話

いちばんしあわせなとき。
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2024/03/28 12:55
  あなたの下の名前side

   『ねぇ、涼太』
   「ん、なに?」

   『この世で一番幸せなときっていつ?』

   私がそう問いかけると、彼は既に答えが
   決まっていたように即答した。

   「あなたの下の名前の事を想ってる時、かな」

   やっぱり、彼っぽい返答が返ってきた。

   「逆にあなたの下の名前は?」
   『え、私は…』

   と戸惑っていると彼は私のすべてを
   分かっているように、

   「俺から見てあなたの下の名前が幸せそうなのは、
   あなたの下の名前が好きなことをしてる時かな」

   好きなことって、一択しかない。
   好きなことっていうか、人かな。

   『…うん、涼太とくっついてるときかな』
   「ふふ、ほんと?笑」

   ほんと、と私が言うと彼は

   「俺達両想いだね」
   
   と私の耳元で囁く。
   涼太の吐息混じりの声がえろくて、
   変な声が出てしまう。

   『ね、、ぇ、涼太…っ、』
   「…あなたの下の名前、感じてるの?」

   私が彼に答えるように反応すると、
   彼は我慢出来ないかも、と言った。

   「…あなたの下の名前、してもいい?」

   今日は、お互いたっぷり求め合う日でした。












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