いつもの朝。
みんなが起きてくる前に急いで朝食の準備に取りかかる。
だいぶ慣れてきたとはいえ7人分のご飯を作るだけでも結構な重労働で。
卵サンドの予定だけど、どんだけ茹で卵の殻剥かないといけないのよコレ。
ちょうどサラダにするレタスをちぎっていたところに、みんなが続々とダイニングに入ってきた。
遅れてやって来た佐神くんに声をかけると、俯いていた顔を少しだけ上げてこちらを見た。
なんか、
心なしか不機嫌そうに眉を顰めて気怠げに席に着く。
(まあこれはいつものことだけど)
右手を上げて佐神くんのおでこに触れようとすると、ものすごい速さでかわされる。
有起哉くんのからかいに面倒臭そうに眉を顰めるそばで、竜星くんがスンスンと鼻先を佐神くんに向ける。
他のメンバーも心配そうに様子を伺う。
佐神くんがみんなに目を向けた隙にサッとおでこに手を当てると、驚いたように勢いよく私を見上げた。
体温計なんか使わなくても分かるくらい熱い。
微熱なんてもんじゃない。
ずいと顔を近付けると、気まずそうに瞳を揺らしながら目を逸らされる。
2人のやり取りを聞きながら、急いでみんなの朝食を出そうとお皿を手に取ると、それを制止するようになるくんが私の隣に立った。
なるくんがいつもの優しい顔で、柔らかく微笑む。
やっぱり癒し系だなー、なるくん。











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!