そんなこんなであっという間に選別は終了した。
選別の合格者は、自分を含めてたったの6人
だった。そのうちの1人はさっさと藤襲山を
下りてしまったらしい。
あなたは改めて選別の難易度を思い知り、
亡くなった子供たちに誓うように言った。
かなり小さな声だったが、
その思いはきっと、彼等に届いている事だろう。
追悼している間に、鎹鴉がやって来た。
あなたは、少々驚いた。
それもそのはず、その鴉は白かった
が、あなたはすぐに答えに至った。
鴉は答えた。
あなたは鴉を哀れんだ。
アルビノは遺伝子情報の欠損によって稀に生まれる
個体で、元来身体が弱く、しかも外見が周囲と
異なるため、迫害を受けやすいのだ。
しかし、鴉の答えは予想通りではなかった。
あなたは己の考え方を恥じた。
ユキは、全く気にしていないようだった。
この優しさが周囲を優しくするのではないかと
あなたは考えた。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!