第28話

来年も
92
2026/06/19 15:04 更新
わっふる🈂️🔥
KAITOさん誕生日おめでとう!
わっふる🈂️🔥
てことで誕生日の短編集あげる


今日はKAITOの誕生日。


リビングはカラフルに彩られていた。


風船やリボンの飾り。


テーブルいっぱいのご馳走。


外は少し暗くなり始めて、部屋の明かりが映える時間。

KAITO
翔、まだ?
サムライ翔
もうちょい待ってな〜


KAITOは目を瞑って、ソワソワしながら待っている。


翔は最後にケーキを冷蔵庫から出す。

サムライ翔
準備できたで


その瞬間、KAITOがリビングに飛び出してくる。

KAITO
…わ!


耳がぴんと立ち、尻尾が上下に揺れる。


目が一気にきらきらと輝く。

KAITO
翔!


ぱたぱた駆け寄ってくる。

KAITO
これ、おれの!?
サムライ翔
うん、せやで
サムライ翔
誕生日やからな
KAITO
すごい、ありがとう!


勢いよく翔に抱きつく。


そのまま顔を擦り寄せる。

サムライ翔
朝から元気やな
KAITO
うん、うれしいもん!


その無邪気な笑顔だけで、翔は準備した甲斐があったと思えた。

KAITOの好きなものを皿にのせていく。


オムライスやハンバーグが乗った皿を渡すと、KAITOは嬉しそうに微笑んだ。

KAITO
…いっぱい
サムライ翔
今日は特別やからな


嬉しそうに食べ始める。


口いっぱい詰め込む姿がリスのようだ。

KAITO
おいしい…!
サムライ翔
いっぱい食べるのはいいんやけど、
詰まらせんといてな


翔は笑いながらKAITOにジュースを差し出す。

KAITO
えへへ、ありがと


デザートのケーキにろうそくを灯す。


そして、部屋の明かりを落とした。


KAITOの瞳に映って、まるで星みたいだった。

サムライ翔
ほら、火消しや
KAITO
うん


ふーっと息を吐き、ろうそくの明かりを消す。

サムライ翔
かいくん、誕生日おめでとう


その言葉に、KAITOはとびきりの笑顔を見せた。

KAITO
ありがとう、翔!


翔が大きくケーキを切り、KAITOに渡す。


クリームをいっぱい口につけて嬉しそうに食べ始める。


その間に翔は大きめの箱を持ってくる。


KAITOよりも少し大きい箱だ。


綺麗に包まれて、可愛いリボンまでついている。

サムライ翔
はい、かいくん


KAITOの耳がぴくぴく動く。

KAITO
プレゼントだ…!
サムライ翔
開けてみてや


大事そうに箱を膝へ置く。


リボンをほどき、紙を破かないように慎重に開ける。


箱を開いた瞬間。

KAITO
…!


KAITOの動きが止まる。


箱の中にいたのは、ふわふわで、KAITOより少し大きめの猫のぬいぐるみ。

KAITO
かわいい…
サムライ翔
前、店で見とったやろ


KAITOがゆっくり顔をあげる。

KAITO
…おぼえてたの?
サムライ翔
そら覚えとる
サムライ翔
欲しそうにしてたからな


これはKAITOがずっと欲しかったぬいぐるみ。


でも高そうで、翔におねだりするのが申し訳なくて買うのを諦めたものだ。


それを見抜かれていた。

KAITO
…翔


そっとぬいぐるみを抱きしめる。


ふわふわしてて、柔らかくてあったかい。

サムライ翔
気に入った?


KAITOがこくこくと頷く。

KAITO
すき
サムライ翔
ぬいぐるみ?


KAITOは首を振る。

KAITO
ちがう
サムライ翔
ん?


ぬいぐるみを抱き抱えて翔に近づく。


片手で翔にも抱きついた。

KAITO
翔がくれたのが、すき


翔が目を丸くする。

サムライ翔
…反則やな


翔は困ったように笑って頭を撫でた。


しばらくして、翔が何気なく聞く。

サムライ翔
他になんか欲しいもんある?


KAITOの動きが止まる。


視線を泳がせながら口を開く。

KAITO
…えっと
KAITO
プレゼントなくてもいいから


翔は優しく続きを待つ。


KAITOは翔を少し照れながら真っ直ぐ見上げた。

KAITO
来年の誕生日も
KAITO
翔と一緒にいるってやくそくしてほしいな


静かになる部屋。


ふっと翔は優しく笑った。

サムライ翔
なんや、そんなお願いか


KAITOは少し不安そうに頷く。

KAITO
…だめ?


翔が即答した。

サムライ翔
ダメなわけないやろ


ぽん、と頭に手を置く。


優しく撫でる。

サムライ翔
来年も一緒や
サムライ翔
十年後でも
サムライ翔
ずっと一緒や


KAITOの耳がぴくっと立つ。

KAITO
ほんと!?
サムライ翔
ほんま
KAITO
絶対!?
サムライ翔
絶対


翔は小指を差し出した。

サムライ翔
約束


嬉しそうに小指を絡める。

KAITO
やくそく!


その夜。


KAITOはぬいぐるみを片方に抱き抱え、もう片方の手で翔に抱きついて眠った。

一番欲しかったプレゼントは、ぬいぐるみ。


そして、ずっと誕生日には一緒にいるという約束。


どちらもKAITOの宝物になった。

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