第8話

谷崎潤一郎が勇気を出す話
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2019/09/18 10:40
ボクの彼女は凄く美人だ。

しかも優しくて気配りも出来る、完璧な女性だ。

恋人になってから、喧嘩もなく仲良くしている。

だけど、ひとつだけ困っている事がある。

それは…
あなた

今日の依頼も、無事片付いたね。

谷崎
谷崎
うン、そうだね…
依頼以外で二人きりになってくれない。

なンでも、「ナオミちゃんに悪いから…」という理由らしい。

当のナオミは
ナオミ
ナオミ
兄様は、何時になったらあなたさんと進展する心算ですの?
と詰め寄ってくる。

何せ、まだ手も繋いだ事が無い。

だから、今日こそは手を繋ぐと心に決めていた。
あなた

…潤一郎君?

谷崎
谷崎
えっ?!なっ何?!
気が付くと、息がかかる程の距離にあなたちゃんの顔があった。
あなた

否、何か元気が無いから、大丈夫かなぁって。

谷崎
谷崎
だ、大丈夫だよ!
あなた

それなら良いけど…

彼女が視線を前に戻した瞬間、“今しかない!”と思い、あなたちゃんの手を握った。

一瞬、肩を跳ねさせた後、彼女が立ち止まった。

ボクは拙い事をしてしまったと思い、恐る恐るあなたちゃんの顔を覗き込んだ。
あなた

っ見ないで、

頬を染めたあなたちゃんが居た。

何時も余裕な彼女の可愛らしい姿が見れた、特別な日になった。

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