ボクの彼女は凄く美人だ。
しかも優しくて気配りも出来る、完璧な女性だ。
恋人になってから、喧嘩もなく仲良くしている。
だけど、ひとつだけ困っている事がある。
それは…
依頼以外で二人きりになってくれない。
なンでも、「ナオミちゃんに悪いから…」という理由らしい。
当のナオミは
と詰め寄ってくる。
何せ、まだ手も繋いだ事が無い。
だから、今日こそは手を繋ぐと心に決めていた。
気が付くと、息がかかる程の距離にあなたちゃんの顔があった。
彼女が視線を前に戻した瞬間、“今しかない!”と思い、あなたちゃんの手を握った。
一瞬、肩を跳ねさせた後、彼女が立ち止まった。
ボクは拙い事をしてしまったと思い、恐る恐るあなたちゃんの顔を覗き込んだ。
頬を染めたあなたちゃんが居た。
何時も余裕な彼女の可愛らしい姿が見れた、特別な日になった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。