1982年9月1日
4歳のあなたは、目に涙をいっぱい溜めて、必死にビルにしがみついている。
今日はビルがホグワーツへ入学する日。
アーサーご自慢のフォード・アングリアにのって、ロンドンのキングス・クロス駅、9と4分の3番線へお見送りに来ている。
その後、兄弟達からも激励の言葉をもらい、ビルは感謝の気持ちをみんなに伝えた。
あなたは、ビルの胸に顔を埋めて泣き続けている。
ビルは、ギュッと力を込めて抱き締めて、あなたの顔を覗きのんだ。
あなたはそう言うと、涙を袖でふき、泣きはらした真っ赤な目と鼻で、一生懸命笑顔を作ってみせた。
ビルはまたギュッと抱き締め、優しい笑顔をあなたに向けた。
さわやかな笑顔で、ビルはホグワーツ特急に足を進めたのだった。
その側では、あなたとビルのやりとりを見ていたホグワーツ生の女の子の何人かが、うっとりとビルを見つめたり、女の子同士できゃっきゃと騒いだりしていたのだった。
















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。