第64話

幸せ、花開く
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2020/10/26 13:26
目を開けると、眩しい太陽が差し込んでいた

その太陽は、いつも見ているものと全く同じ



だけど、ふと視線を真っ直ぐに戻すと、つい最近まで見ていたものとは違う風景が広がっていた


主に木で作られた屋敷

袴など、和を基調とした雰囲気が漂う町
ここは、大正時代。





私たちの時代

























産屋敷ひなき
御館様の御成です
御館様
おはよう、みんな
今日は風がとても心地良いね
雛鶴優春
御館様におかれましても、御創建で何よりです
益々のご多幸を切にお祈り申し上げます
御館様
ありがとう、優春
御館様
早速だけど、未来..令和の時代での任務、お疲れ様
御館様
みんなの功名は、鴉と手紙を通して聞いていたよ
良く頑張ったね
御館様
そして、無事に帰ってきてくれたこと、とても嬉しく思っているよ。
ありがとう
久しぶりに聞くことが出来た御館様のお声は、いつものように私たちを暖かく包み込んでくださり、とても包容力があった
御館様
長きに渡る任務で、みんなも疲れているだろう
今日はゆっくり休んでね
御意







その後、各自自分の屋敷に戻り、期間を喜んだ
水無月さん
優春様、お帰りなさいませ
雛鶴優春
ただいまです、水無月さん
水無月さん
久しぶりにお茶をお淹れしますね
雛鶴優春
はい、お願いします^^
屋敷に帰ると、水無月さんはいつも通りお出迎えして下さった


久しぶりに大好きなお茶を堪能し、私はとても幸せで包まれました。


令和を救うことができ、ヒーローの卵さん達と過ごし、たくさんの知識を得ることができ、そして...



また、"いつも"へ帰ってきた



たくさんの幸せが連鎖し、私の心は嬉しさでいっぱいでした
雛鶴優春
(こちらはとても幸せでいっぱいです、そちらはどうですか、あなたさん)







Change scene.


あの日、空に大きな渦が現れた。


それから、とても大きなことが起こり、世界が混乱していた

はずだった



でも、私も..みんなも...先生も、ヒーローも..

誰も、何も覚えていない。




だけど、薄らと覚えている。


夜を舞台に戦う英雄達がこの地に訪れ、守ってくれていたことを。


でも、それ以外の記憶が全くなかった


多分、帰った時に、時代の流れに影響を出さないようにと、こちら側の記憶が消えちゃったんだ
あなた

勝己くん、お待たせ!

爆豪勝己
あぁ
あなた

えっと、買い足すのはジュースとちょっとしたお菓子だけだn..((

爆豪勝己
アイス
あなた

え、でもリストにはそんなの入ってないよ?

爆豪勝己
俺が食いてェんだよ
あなた

えー、皆から貰ってるお金なんだから、勝己くんだけってのはダメだよ?

爆豪勝己
うっせぇ
つべこべ言わずに行くぞ
あなた

ぁ、もぅ..じゃあ、勝己くんの自腹だからね

爆豪勝己
あ、そ
少し前を歩く勝己くんの後ろをいつも通り着いて行く


毎回思うけど、やっぱり私から見ると勝己くんの背中は大きい
1回でいいから、後ろから勢い良く抱きついてやりたいな、とか思ってしまう




そんなことを思っていた時、数名の学生が横断歩道の向こう側にいるのが見えた
あなた

知ってる..

ふと、そう思った


白色のシャツに、緑色のネクタイ

チェックの柄がほんのりと見えるプリーツスカート



見たことの無い制服だった
爆豪勝己
何がだ?
あなた

分かんない、けど..私、あの人達のこと、知ってるの

そう言うと、勝己くんも、私の見ている方向を見ていた
爆豪勝己
.....
爆豪勝己
どこの奴らだ
あなた

さぁ..

爆豪勝己
...あの顔、妙に腹立つ
あなた

そんなこと言っちゃダメ

さらっとつっこむけれど、私の心は、ひたすらあの人たち1つだった
そう、ずっと彼女たちを見ていると、目が合った
その時に、彼女たちは優しく微笑んでくれた
微笑んだ時、彼女たちの後ろから数名の大人が歩いて来た


恐らく、教師だと思う
???
おはようございます^^不死川先生
???
あァ、おはよ、雛鶴
あなた

ッ!ねぇ、勝己くん..やっぱり、私、あと人達を知ってる

爆豪勝己
あぁ..俺もだ
あなた

これ、偶然じゃないよね、そうだよね

爆豪勝己
あぁ
あの姿、声、しぐさ..全てを知っている



彼女たちは、私たちを助けてくれた、とても大好きな人達だ
あなた

(優春ちゃん、私達も、とっても幸せだよ)







fin.

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