[あなた]視点
結婚してから、もうすぐ1ヶ月が経つ頃。
私は、1人で恋愛ドラマを見ていた。
夫の照太は、仕事が多く今日は帰れないらしい。
久々に1人だ。
そう思い全然、見てなかったドラマを見始めた。
は…?
ドラマを見ていた私が目にしたのは。
元彼だ。
元彼が、いつの間にか俳優という凄い役職に
就いていた。
その時、ピーンポーンと音が鳴った。
頼んでた物かな?
そう思いドアを開けると…。
そこに立っていたのは…私の元彼だった…。
急いでドア閉めようとすると、
手で押さえつけられて無理矢理、家の中に
入ってきた。
私は、震えが止まらなかった…。
高校時代に住んでいた場所から結構離れていると
いうのに…。
どうして分かったのか、なぜ来たのか…。
質問するのも怖くなって私は、下を向く。
普通に話すことで精一杯だった。
私が言った「出ていってよ」。
その一言で彼は、異常の愛の方にいってしまった。
一気に寒気がした。
でも、足も手も動くことはなかった。
動くのは口だけ。
震えながら言った。
怯えている私に、仁人は抱きしめてきた。
そして、耳元で囁いた。
声が大きかったからか仁人は、抱きしめながら
私の手を後ろで抑えつけてキスをする。
それは、短いキスではなく…。
今までしてなかった分を全て今しようとしている。
音をたてて、舌を絡み合わせる。
苦しくても彼に伝えることは、できなかった。
苦しくて彼の目をみるのも怖くなって目を閉じた。
私が目を閉じた後、目を閉じていた仁人が開けた。
そして、やっと離してくれた。
息をするのが苦しかった。
元彼とキスをしていたのは、5年以上前だ。
帰る時は、純粋な素晴らしい愛に戻っていた。
彼が素晴らしい愛になる時は、いつもの声の
トーンで純粋だ。
だが、異常な愛になる時は…声のトーンが低く、
メンヘラでヤンデレでと…。
さっきの純粋が嘘みたいに変わる。
同じ吉田仁人なのに、二重人格でもなんでもない。
普通の人間なのに…。
どうしてそうなってしまったのか、
わからなかった。
わからないまま、別れたのに…。
私の人生は、またトラウマの方に
戻っていくのかもしれない…。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。