喫茶ポアロ(4)_
あなたの下の名前『私、安室さんのこと分かった気がします。』
お会計を済ませ、最後に安室さんに言葉を吐く。
安室「僕もあなたの下の名前さんのこと分かった気がしますよ。また、いらして下さいね。」
梓「あなたの下の名前ちゃん、またね!」
あなたの下の名前『はい、ありがとうございました。』
そう言ってお店の扉を開け、外に出る。
時間も時間で日はすっかり落ちていた。
あなたの下の名前『…本当に敵か味方か分からない人。でも―』
私は暗くなった空を見上げ、星空に向かって笑いかけた。
―彼もまた、“嘘吐き”なのだと―
視線を戻し、自宅へと歩みを進める。
車のライトが激しく、そして眩しく道を照らす。
私の気が晴れないことを汲み取るかのように突然 雨が降ってきた。
あなたの下の名前『…あ(傘、忘れちゃった)。』
生憎、折りたたみ傘すら持っていないため、雨に打たれながら自宅を目指す。
あなたの下の名前『…ん?』
自宅の前に着くと何やら黒い影が見えた。下がっていた視線を少し上げ、その影に近づく。
あなたの下の名前『…人…え、人が倒れてる。』
影の正体がはっきりすると私はすぐさま駆け寄り、抱きかかえる。
あなたの下の名前『子ども…明らかにサイズの違う“ダブダブ”な服。』
倒れていたのは子どもで茶髪の女の子だった。
女の子の体には大きすぎる白衣を身に纏っていた。
あなたの下の名前『…取り敢えず博士のところ。』
私は女の子を抱え、博士の家に飛び込んだ。
阿笠邸_
あなたの下の名前『博士、できるだけ沢山タオルと毛布を用意して。それから40度くらいのお湯をお願い。』
阿笠博士「あなたの下の名前君、どうしたんじゃそんなに―これはいかんな!」
私が言葉で話すよりも先に抱えていた女の子に気が付き、急いでタオルと毛布を取りに行ってくれた。
その間に私は女の子の体に怪我がないか優しく調べる。
あなたの下の名前『特に目立った外傷は無い…この子―』
阿笠博士「あなたの下の名前君!」
あなたの下の名前『ありがとう、博士。』
博士からタオルを受け取り、女の子の濡れた体を拭いていく。
あなたの下の名前『博士、家からこの子の着替えを取ってくるから、この子の体が冷えないようにしてあげて。すぐ戻るから。』
自分も濡れていることを忘れ、私は女の子を優先する。
急いで家に戻り、自分の洋服が保管されている部屋に向かい、子ども服を探す。











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。