第14話

第十二訓
5,030
2023/04/29 17:30 更新


両手を上で纏められて動けない、どうにかして逃げようとする私をうっとりとした目で見る桂さん

やりすぎた、これは後悔してもしきれないこと……だか!!
こんなにチョロイもんなのかな!?攘夷志士って。
桂小太郎
ふふっ……///ふふっ……嗚呼、あなた殿♡
あなた
アハアハ……は、離して欲しいなって……思ってるんですけど……
桂小太郎
それは、難しいお願いだな。俺はあなた殿を愛している、故に離すことは俺の気持ちが無理だ。離れたくない。
桂小太郎
そうだ!挙式は何時にするか?早い方が良いだろう?銀時も誘ってみるか?いやー、あやつは気が短いからな……
あなた
いや、なぜ挙式の話に!?
こーれは、私の話を聞いてないな
あなた
あの、私の話、聞いてないでしょう?
桂小太郎
ん?聞いているが、挙式の話だろう
噛み合わねぇ……話が一向に。
桂小太郎
こっち俺の好きは届いているか?
桂小太郎
心配になった、あのことで
桂小太郎
俺だけなのか?あなた殿を愛しているのは。
……確かに、桂さん悪い奴ではないけど……病み系なんだよな。私のせいか。
あなた
いえ、私は桂さんのこと嫌いじゃあないです。
桂小太郎
愛してはくれぬのか?
あなた
……えっと、……あ、あ、愛してますよ、桂さん。貴方だけをね
桂小太郎
ふふっ、そうか。
まとめあげられていた腕が解放された
私に愛しているかを問うた時、何故あんなにも哀しげな表情だったのだろうか
いや、哀しいというか、懐かしむようなあんな感じ
心の中にモヤモヤとした違和感をこの時は感じた
そして、夜になり数日は桂さんの自宅にやっかいすることになった
夜は桂さんが仕事場に送り迎えをしてくれた。



桂さんの髪の毛事情を聞いてみると、得意げに話したあと桂特製のスペシャルヘアケアをしてくれた、物凄くこれが艶々になって驚いた。


部屋は別で寝ることになった、桂さんいわく


『恋心を抱いている相手とは何事もステップが肝心だ』

って、詰まり2人で寝るのは小っ恥ずかしいってことだよね

意外と可愛げがあるな。
すぐ床に着いたが数時間後に喉が渇き目が覚めた。 
確か居間に水があったのを思い出し、部屋から出る

居間に行くには桂さんの部屋がある廊下を通らないといけないから起こさないように抜き足で歩いた

が、桂さんは以外にもこの時間帯に起きていたようだ


誰かと話をしているようだった




盗み聞きはあまり宜しくないけど気になるもん……










障子に耳を当てて澄ませる






今日は夜がとても綺麗で月がよく映えるそんな夜

桂 小太郎
……やっと来たか、
すまねぇな。これでも急いできた方だ。それで話は本当なのか、ヅラ
桂 小太郎
ヅラじゃない、桂だ、それに話は本当だ。
へェ……だとしたら相当な騒ぎになるな。政府の犬共が
桂 小太郎
嗚呼、そうだな、高杉。
高杉晋助
ハッ、そりゃあ、手紙の内容にもよるがお前の性格上嘘はつかねぇからな。それで肝心のヤツは居るのか?
桂 小太郎
嗚呼、暫くうちに泊まる予定だ。今は床に着いているだろうな、
高杉晋助
ほぉ……折角なら拝ませてもらおうか、。
桂 小太郎
しかしだな、相手は年頃の娘だ。
高杉晋助
寝顔なんて年頃の娘なんて見られたところでなんともないさ。それに見れば1発でわかる、アイツかアイツじゃないかぐらい。



寝顔…?暫くうちに泊まる……?これって、









あなた
私の話……?


なぜだか恐ろしくなった私は、その場から離れた


自室まで気づかれぬように走り急いで床に着こうとした
なのに、
高杉晋助
おいおい、起きてるじゃあねぇか。丁度いい、
後ろには先刻桂さんと話していた人がいた……振り向きたくない……怖い……何!私になんの用よ!!私何もしてないけど!!
桂小太郎
あなた殿……起きていたのか?
高杉晋助
名前まで同じってことか……
声が少し冷たく低くなった気がする……なんで!!私何かしでかしたの!!?誰か教えてよ!!

自分を客観視するの結構大事だから!!
あなた
あ、えっと……ちょっと喉渇いて……
高杉晋助
あなた、こっち向け。
あなた
ゑ……
なんで初めましてであったこともないやつに名前呼ばれて命令させられてんの!?怖い!!やだ!!
あなた
あ、そ、それは……
高杉晋助
見せられねぇ理由があんのか?もしや、先刻の会話……聞かれて……
あなた
い、いや!す、すっぴんなんで!!私年頃の幼気な女の子だから!!ちょっと恥ずかしくて!!!アハアハ!!!
高杉晋助
……クックッ、そうかァ……癖もそのまんまだな。あのころと何一つ変わらねぇ。
えー!なんなの!?私この人知らないよ!多分……顔見なきゃ分からないけど……

ゆっくり振り向くと、桂さんより少し小柄で女性みたいな小綺麗で洒落た着物を身にまとい、左目が包帯で覆われていた。


右手には、愛用なのだろう煙管を持っていた。
顔も綺麗で紫色の髪がしなやかに伸び揺れている
分からない、ここでも私は“違和感”を覚えた

私は知らない筈なのにどこかで見た事のある人物だった。

お客さんだった?いや、こんな人はいなかった


高杉晋助
……!!間違いねェ、あなただ
いや、私は私なんだけど?何それ、哲学なのかな?
高杉晋助
真逆……会えるだなんて、思いもしなかった……




















間違いねェ……


10年前の攘夷志士戦争で、最恐と言われた、




__“戦場の淑女”の高須あなた__





ソイツにそっくりだ

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