第11話

第九訓
6,324
2023/02/04 14:32 更新


あの後、真選組の皆さんはボロボロになってたし、片付け大変だったな。店長さんもキャラってか見た目すごいけど優しかったし。

私、生きていけそうな気がする。だって義務教育終わったし、もうそろそろ自立してもいい頃だもんね。働かないと生きていけないんだから、明日も頑張らないと。


そうして私はひとりで真選組を送り届けることになった。新八さんは手が回らなそうだし。坂田さんは潰れて神楽ちゃんに担がれて帰ったし。


しょうが無い。両肩に沖田さんと土方さん目の前には多少動けるのかフラフラしてるけど近藤さんがいる。ごめんなさい。近藤さん。流石の私でも大の大人三人担ぐのは気力がいるというか、そもそも1人でも死にかけるから…
あなた
だ、大丈夫ですか?近藤さん。
近藤勲
ああ!大丈夫さ。あなたちゃん。いやー今日もお妙さんは可愛かった〜♡
あなた
ほんとに妙さんが好きなんですね。
近藤勲
嗚呼?もちろん。人は皆、愛を求め追い続けるストーカーよ。
あなた
…そうですね。そこまでボロボロなのに一途に想われて妙さんも嬉しいですね!きっと。
近藤勲
ほんとか!?そうだよな!
上機嫌で歩き出す近藤さん。あの、目の前電柱ですよ?嘘ですよね?
ガチん!!と鈍い音がする。

あーあ。ちゃんとみてないから。前を。
近藤勲
あいたたた…さ、着いたな!
あなた
…今の無かったことにするの?嘘でしょ?あいたたたで済む?
華麗にスルーされ、真選組の屯所が見える。
初めてみたけど凄く大きいな。

すると中から誰か…走ってきた。

山崎退
近藤さん!!大丈夫ですか?
あなた
あ、山崎さん。
山崎退
嗚呼、こんばんは!あなたちゃん。ごめんねこんな夜遅くに。近藤さんと副長に沖田隊長は俺があとでするから大丈夫だよ。
あなた
ほんとに…大丈夫ですか?
山崎退
え?何が?
あなた
いや、首締められてますけど。やっぱり危なくないですか?1人ぐらいなら行けますよ。私。
山崎退
うぐっ゛…そ、そうだねっじゃ、じゃあ…お願いしようかなぁ゛そ、其れと今夜はもう遅いから屯所に泊まって行かない?夜道は危ないし。
あなた
そうですね。もし、良ければですが。
山崎退
うん。近藤さんも酔いが覚めてくる頃だし、確認とるよ。まあ、取るほどでも無いけどね。
そう云って駆け出す山崎さん。あれ、この副長と1番隊隊長どうすんの?ねぇ!!誰か!!
あなた
……広すぎでしょ。何処よ部屋。
ここまでで二人に肩を貸しながら歩き続けて早1時間経っている。さすがに此処で迷子もあれだし。さっさと見つけなきゃ。
あなた
あった…此処が副長の部屋か。
あなた
あの…土方さん。起きて下さい…土方さん?
起きない。死んでる?
あなた
あ、あの。沖田さん?起きて下さい…屯所着きましたよ。
やばいぞ。どっちも起きない。  

仕方なく、副長の部屋の襖を開けると

左肩にいた沖田さんにトンと軽く押された。右肩にいた土方さんも私の腕を掴んでそのまま






















部屋に連れ込まれた。
べしょっと布団にダイブしてしまった。
痛い。ここベットないのか…そっか敷いて寝るんだっけ。身体痛くないのかな。そんなことを考えているとふと、思った。





え?二人起きてね??
あなた
…いった。って、やっぱり…起きてたんですか?お2人とも。
土方十四郎
はぁ…こんなことはしたくなかったけどな。
沖田総悟
全部土方の入れじえでさァ…
土方十四郎
はぁ?んだとコノヤロウ。
そういいつつも二人ともワイシャツ姿と楽な格好になる。え?
沖田総悟
そーいや、今日は屯所に泊まるって?なら丁度いい。今日は此処で寝ればいい。
そう云ってもう既に布団の中に入って隣をぽんぽんと叩く沖田さん。え?確かに布団が微妙にってかひとりで使うにはデカすぎるぐらいのサイズだ。
土方十四郎
あー。まあ、近藤さんなら何とかしてくれる。早く寝るぞ。
珍しく沖田さんに突っ込まず布団に潜り込み隣真ん中を指名する土方さん。
あなた
いや、いやいや!!おかしいですよ!!それに此処土方さんの部屋ですよね!違う部屋の方が。
沖田総悟
ん?ここは客間…客の部屋だから何も問題はねぇでさァ。
あるわ!!問題いっぱいありますけど!?

無理無理、顔面偏差値高いし、無理無理…私思春期まだ一応いるからね??でも、こうやっていじいじしてても…申し訳ない。


あれ、でも、土方さんって20代後半だよね?しかも沖田さんも普通に成人だし、お酒はダメだけど。大人だもんね。未成年の私と成人してる二人じゃあ違うか…何勘違いしてんだ私は。
イケメンだから若く見える。いや今も十分若いんだけどね。
あなた
…家族と思えばわんちゃん行ける。
あなた
し、失礼しまーす。
家族…家族と思えば特に何も気にならない。 

久しぶりに誰かと一緒に寝てるな。わたし。

中学になってからひとりで寝てたし。

いつぶりだろう。



不安なくゆっくり人の心音と自分の心音を重ねてリラックスして寝れるのは。
















沖田総悟
…寝ましたね。
土方十四郎
…当たり前だろ。確かに前にもここに来たがもう一度ここに来るなんてな。考えてなくても無意識にストレスは溜まるもんだろ。
沖田総悟
うわ。決めゼリフみたいにタバコ吸って言うのキモ。早く死なねーかな。
土方十四郎
あぁ゛??













彼女の心音は一定のリズムを取りトクントクント脈打っている。

サラッと髪を掻き分け顔を露わにする。


こんなにも可愛いのに残念な奴らに捕まるなんて。
沖田総悟
つくづく運が悪ぃ。
土方十四郎
…そうだな。


彼女の寝巻きにはお酒とタバコの残り香が染み付いた。

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