肯定を含んだ沈黙が流れる
さて…きっとみんな、すぐにこの場から離れるよね…。すぐ追いつかれちゃうもん。
困ったなぁ…
とりあえず、試しに、貸与スマートフォンで、召し使いロボットを操作してみる。
片目の視界が切り替わる。
もしかしてこれ…召し使いロボットが見てる景色?すごいっ!これなら、誰がどこにいるかが、よくわかる。
両目を駆使して、標的を探す
すると、ムササビちゃんがこっちに気づいたようだった。
何だろう、すごく…怖いっ!
話していると、召し使いロボットの方の視界が、人影を捉えた。
人影に召し使いロボットを操作してみる。
あれは…
貸与スマートフォンで時間を確認する。
タイムリミットは…30分。
コウモリさんは、藍色に触れていないように見えるし…時間もないから、仕方ない!
私はそのまま、コウモリさんの元に召し使いロボットを近づける。
やるしかないか…
外で、ドーンという大きな音がする。
色とりどりの火花が散る。夜空に、まるで花でも咲いたかのような、美しい光景。
それが、いくつもほぼ同時に打ち上げられる。
そうか、ここの季節は、夏か…。時間帯も、夜。
突然飛びつかれ、体勢を崩す。
気づくと、すぐそばに、召し使いロボットとコウモリが迫っていた。
タッチされたのは…
ウサギだった
召し使いロボットも私自身もすぐそこ。どうしてコウモリちゃんは、こんな場所とタイミングでタッチしたんだろう…?
とりあえず、私は召し使いロボットを、ハヤトの元に操作した。
なぜか、貸与スマートフォンを操作するハヤト
何の反応もなく、ハヤトはそのまま貸与スマートフォンを外に向ける
慌てて召し使いロボットを操作するが、もう遅い
ハヤトの貸与スマートフォンには…紫色の花火が、はっきりと写っていた。
あたりを見回すけど、もう周りには誰もいない。
きっと他の人も、ハヤトのやり方を見てから逃げたんだろうなあ…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。