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第1話

Prolog
39
2023/06/30 09:59
死にたかった。
生きる理由なんてなくて、たまに行く学校で死に場所を求めた。
あの子が居なくなってから、私には生きる価値なんてこれっぽっちも無い。

居場所の無い家。居場所の無いクラス。居場所の無い世界。
慣れてしまった。
何時しか、それが当たり前になっていたから。

寒い。寒い。寒い。
体温はどんどん下がっていく。そんな身体。

参考書を捲る手も、心做しか震えている。

ひたすらに凍える視界の中で、貴方は私に笑いかけた。

『ねえ、きみさ』



















『私と生きてみようよ』
パス!!!行け!!

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