ミルグラムの病室。
ベッドの上に、囚人番号002番、ユウカが横たわっている。
ベットの傍らに置かれた椅子には、囚人番号001番、カイトが座っていた。
ユウカの表情が映される。
その顔は、穏やかなものだった。
東京都足立区に生まれる。
狐火優香は、特別な家庭で育った。
長女を神とし、崇め慕い、神とされる子供の指示に従って生活を送る家庭。
優香は長女である姉を神として慕い、自分を幸福にしてくれると言じ続けていた。
たとえどんなに悪いことをしても、正直に言えば神が許してくれる。
そして正しい道を教えてくれる。
優香は自分の過ちを正直に話す子供だった。
神の言う通り生活をしていたが、優香の家庭は貧しくなるばかりだった。
神としての立場を与えられた姉の心は弱り、神としての威厳をなくした。
言葉からも重みがなくなり、ついに姉は神という立場から逃げ出そうとした。
家から神がいなくなることを許せなかった優香は、姉を殺し、新たな神を作ろうとした。
自分を幸福にできないものは神ではない、そう考えていたのだった。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。