翌朝、体を起こすと体が重い
悪い予感がして額に手を当てる
かなりの高熱。
これはやばいと執事に伝えに行こうとするも力が出ずにそのまま床に私の体は転がってしまった
それから私の意識が戻ったのは数日後
長く眠っていたみたいで夢を沢山見たせいか別世界に行っていたようだ
ふと日めくりカレンダーを見てみると舞踏会があった日から2日カレンダーが進んでいる
あれ?と思い執事に聞きに行こうとするといいタイミングで私の部屋に入ってきた。
「お、おお、お嬢様!!」
.
「数日間も眠っていらっしゃったので本当に心配で心配で、、、、」
私がのんびり夢を見ていた間にそんなに心配してくれたと思うと少し心が痛む。
はあ、また1年かと思いながらコップ一杯の牛乳を飲み干す
「カンテヒョン、、、会いたいな、」
なんて呟きは空気に溶けて飛んで行った
そこからの1年はなかなか大変だった
あの舞踏会で相当心を射抜かれたのか私は頻繁に高熱を出し、寝込むことが少々多くなった
執事が医者を呼びましょうといつも言うけどほんの少し熱が出たくらいで怠けていられない
気付けば舞踏会の一ヶ月前になっていた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!