ディノ
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ある日の秋だった、
少し肌寒くなってタバコの火をつけようとすると風にうっすら吹かれる、
いきなりの一言だった
どういうこと、
もう一度だけ、
あと1回でいいから
そう言って渡されたのは韓国で有名な
高級住宅街のマンションの住所だった
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土曜日あの人に逢いに行くことにした
実はずっと伝えたかったことを
着いた場所は高層ビルでいかにも
金持ちの住んでそうなところだった、
初めのチェックのところで部屋の番号を打つ、
音声(はい、)
音声(わかりました)
女の人の声、
そっか、
部屋の前に立つ、
ピンポーんをおそうとした時
ドアが一気に空いた、
焦ってる人
綺麗な切れ長の目
長くて綺麗な足首
ホシヒョンは僕を見つめて何も返さない、
困っちゃうよねいきなりきたら、
ホシヒョンにはもうタバコの匂いは全くしなくて
どうしてと言うような、
少し引きずったようななんで、と驚きの不安の混じった顔をしていた、
そらそうだよね、
愛し合った人がなんでか自分の家にいるんだもん、
きっと迷惑だよね
でも違うんだ、なんであの時居なくなったのとかそういうのを聞きたいんじゃないんだ、
そう言って走った
きっとヒョンは驚いただろう
自分が知るはずのない本名を知っているのだから
僕たちが踊り場で出会ったのは5年前、
でも本当に僕たちの初対面はその時じゃない、
あれはもっと前だった
過去
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高校1年生の僕は先輩に恋をした、
いつも明るくて優しい先輩
僕は学校の先輩のスニョン先輩に恋した、
そして告白した
ヒョンとは部活でよく話してて
本当に好きになるのに時間がかからないぐらい素敵な人だった
だからOKしてくれた時はないて
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それからのヒビは最高だった
でもその幸せは長くは続かなかった
ある日父さんと母さんは離婚した
僕は母さんについて行くことになった
でも母さんは父さんを失った悲しみのあまりおかしくなっていった、
ヒョンの匂いわ落ち着く
でもある日
母さんはいきなり引っ越ししようと言い出し
ほとんど荷物もそのまま
僕はマンションに引っ越した、
ヒョンにお別れを言えないまま
車の中で泣いたんだ
引っ越ししてすぐ
母さんはもっとおかしくなった
母さんはは僕に首輪をつけて鎖で繋いだ
母さんは狂って僕を閉じ込めた
でもあの人は馬鹿だから
僕は鎖の鍵も家の鍵もどんなところに隠されても知っていた
でも逃げなかった
母さんには僕しかいないから
でもある日聞こえたんだ
母さんが男と喋る声が
幸せそうな声が
もう必要なくなったと感じた僕は解放されると思って
鍵を手に取り鎖を外す
そして外に出て、
午前3時
あなたと出会った
あの人に似ている
でもその人は
自分の名前をホシと名乗った、
本当は築いていたのかもしれない
そこで、
でもあの人のわけがないと思って
名前を聞かれてとっさに
ディノと答えた、ヒョンと見た映画に出てくる人物の名前
あの人がお前に似てるよと笑っていた人物の名前
本名を言わなかったのはきっとこの名前をスニョニヒョン本人かわからない似た人にには呼ばれたくなかったから
呼ばれたら悲しくて苦しかっただろうから
そしてあの人がいなくなってあの人の家を訪れた時
あの人が最後に悲しそうに愛してると言った理由がわかったっていたのかも
コンコン
同居人の人はヒョンの同級生だったウジさんに似ていたその時ほぼ確信した、、、スニョニヒョンだったんだと
驚いた顔気づいたんだろ
変な聞き方だったよね
覚えている、あの人と一番中良くて、
少し嫉妬したことだって
その時やっぱりあの人だったんだと感じた
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僕は走り続け
近くの公園に来た
噴水の前のベンチに座って
ふと、あの人のことを思い出し
タバコを手に取る、
踊り場以外で初めてタバコに火をつけた、
そう言った瞬間
後ろからハグされ
キスされる
ふわぁっと出た煙にむせてしまう
まるで初めてタバコの煙を吸った日のように
初めてあなたに教えてもらった日のように
ギュッ
その後少し話した
ヒョンは僕が引っ越したあと学校では
みんなとあまり話さなくなったこと
ウジヒョンだけはずっと話していて
同じ大学で
大学が遠くて金もないからウジヒョンと同居していたこと
出会った日チャナだと感じたのにそんなわけないと思って嘘の名前がふと出てきたこと、
それはチャニに似たディノに名前を呼ばれると苦しいだろうと感じたらしい
僕と同じだね、笑
そしてディノと言う僕との日々は、ほとんどチャニと考えた想定で、
僕は別の人だと思っていたからものすごく申し訳なかったこと
でもそれでも少し愛してくれていたこと
でもチャニである僕を忘れることが許せなかったことまだ、愛していたこと、
タバコはチャナである僕と別れてからの苦痛で苦しんでいた時に悪い友達に進められたこと
そのせいでジョンハニヒョン達のことも裏切ってみんなと関わらなくなったこと
そして、ディノである僕と別れた理由は
父親の進めで制約結婚をして
相手のお父さんがなくなって会社を引きずいたこと
そしてまだ僕のことを
ダメな僕たち、
相手を忘れられなくて苦しんでタバコに走ったり、
お互いのことをどうやっても忘れられない
半年後、
ピンポーン
ギュッ
ギュッ
ガチャ!
ワイワイーワイワイ
そう言ってヒョンに腕を掴まれる
そう言ってヒョンのほほにキスをする
ぼくたちのとまっていた時間は動き出して
本当に幸せだ
タバコは今でも時々吸う
ただ、吸う時はいつもヒョンと一緒で
吸ってからキスをする
お互いを確かめあって
僕達は今日も午前3時に
愛を誓い合う
end
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。