第92話

story76
44
2025/10/12 10:35 更新
はぁ……あなたは今まで何をしていたの!
雪城行方
雪城行方
……申し訳ございません、お義母様
あなたはずっとそればっかりね!
そんなことを言われても、逆らったら怒られる

謝るしか、ない
言葉だけじゃなくて少しは努力をしてみたらどうなの!
口頭だけじゃなくて実際に行動に移しなさい!
努力した
気が狂うほど勉強し続けた

それでも、お義母様の期待値には届かない
……あーもういいわ!
こんなに私を苛立たせて!少しは反省しなさい!
部屋に戻る!
雪城行方
雪城行方
……失礼します
落ちたものは落ちた

私は滑り止めの紅波学園に入ることになるだろう

流石に中卒にはならない


ガチャ
雪城行方
雪城行方
……?
扉が開く音がした
雪城行方
雪城行方
……お義父様かしら
このことをお義母様はお義父様に報告するだろう
きっと、またあることないことを言われるに違いない
雪城行方
雪城行方
……
________
_____?
_______!
聞きたくないのに、聞こえてしまう


……全部、あの子のせい





雪城行方
雪城行方
……そう、ね

……?おい、暖房効いているのか?寒いぞ
ええ?そんなことは……
……十分高い温度よ?
……いや、気のせいじゃないぞ、寒っ……!?
!?風が……!?
雪城行方
雪城行方
……
今まで、私には何も無かった

趣味も、娯楽も、何も無い


ずっと、そんなふうに暮らしてた

全ては完璧を求めるお義母様のため


物を盗られたって
いくら怒鳴られたって
好きなものを壊されたって
私の部屋から趣味のものがなくなったときも、文句1つ言わず従い続けた


全てはお義母様のために


でも、私ではお義母様の期待値に届かなかった



でしょ?

失敗作でい続けたらこの世界に居場所はない


何も持たずにふらふらと外に出る

家からお義母様やお義父様の声が聞こえた気がしたが、私の耳には入らなかった
雪城行方
雪城行方
……寒く、ない
真冬の夜でも、不思議と寒くは無い


街灯に照らされた市街地には、誰も、いない

……でも、人影が、
雪城行方
雪城行方
……誰?
花里彼方
花里彼方
……やぁ、こんばんは、お嬢さん
花里彼方
花里彼方
久しぶりだね

プリ小説オーディオドラマ