ニコリと微笑むノアは
わざとらしく祈るポーズをする。
それを見て満足気に笑うクロエは
思い出したように懐へ手を延ばした。
クロエは真っ暗の小袋。
シェルアはクロエより一回り小さい茶色の小袋。
チャリ__と、中で金属が擦れる音のするソレを
二人は、神父であるノアに手渡した。
中身を知っているノアは、受け取った物を
近くにあったお布施入れへ袋ごとしまい込み
恭しく頭を下げる。
集まって十数分で解散になってしまうことに
シェルアは残念がる。
ソレを見て笑うクロエは、二人に封筒を渡した。
真っ白の封筒に、金色の装飾が光る。
赤い封蝋で閉じられたソレに目線をやった二人に
クロエはイタズラが成功したような
子供っぽい笑顔を浮かべた。
やったー!と喜ぶシェルアとは裏腹に、
控えめな声で文句を言うノア。
一介の神父が伯爵家の門を叩くなんて
相応の用事がなければ。
ノアの声を無視して、二人のお嬢様は
早々に教会から出ていってしまった。
クロエとシュルアがいなくなった教会は
シンと静まり返っていた。
普段、人が途絶えることのない教会は
まるで今だけ世界から切り離された様で………
神父のノアは一つ、ため息をつく。
自分より遥かに地位の高い少女が二人。
自分でも、なぜあの二人と
絡めているのか分からない。
誰に対する言い訳か分からないまま
ノアは静かな教会で、そう零した。
人族パート、これにて閉幕。
は?短いかよ。
ごめんなさい
















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。