私が6歳の時、だっただろうか
遊郭で生まれた私は物心ついた
頃に両親に捨てられた
あまり顔立ちもはっきりしておらず
美人とはかけ離れていると母が判断したそうだ
それが母の口癖だった
けど子供ながらにそれが嘘だとは分かっていた
雪の降る寒い夜、
まだ子供の私は何もする事ができなかった
気づいたら目の前に童磨が立っていた
あの時、私はお前を見て
「 かっこいいな 」なんて思ってたっけ
けどそんな事より結局私は両親以外の赤の他人
にも邪魔者にされるのだと思い胸が締め付けられた
子供でも分かるほど毛嫌いされていると感じた
別に悲しかったわけではない
少し驚いただけ
けど、やはり肉親を殺された経験がない
私はあの時、ちょっぴり寂しかったのかもしれない
今となってはもう分からないけど
「 素直な人だな 」なんて思い
久々に自然に笑えた気がした
まあ、無神経な男だとも思ったけど。

















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!