第98話

#97 花火
3,231
2020/09/20 12:00 更新






『あっ、ねぇあれ食べたいっ』



「りんご飴?ええよ、買お。」





『すみませーん、りんご飴ひとつくださーい』



屋台の人)はいよー400円



『えーと、「はい」



屋台の人)はーい、どーぞ



小銭を出そうとしたら後ろから伸びる手。
駿が払ってくれたのだ。



「ほら、どーぞ」



『え、あっお金…』



「そんなんええよ、400円くらい。笑」



『ありがとうっ』



駿からりんご飴を受け取って



「あ、せや。こっち行こ!」



『え、待ってよ』



りんご飴を食べさせてくれず、手を引かれるまま裏路地の公園にやってきた。
ベンチに腰掛けると。



「ここな、めっちゃ綺麗に花火見れんねん。人もおらんしええやろ?」



『こんな裏場所あったんやぁ…』



「ほら、食べや?」



『うん、いただきます!…ん〜おいひ』



かぷりとかぶりつくと甘い甘い香りが鼻をかすめる。
飴がぱりんと割れて、ほっぺにくっつく。



「んもぉ〜ほっぺベタベタなっちゃうで?」



『ふぇ、やば…』



バックからハンカチを取り出そうとする…と
ほっぺに生暖かい感覚。



「…んーおいしい」



『っ、なんで舐めるのっ!!』



「えーやん、減るもんちゃうやろ?しかもあなためっちゃ可愛い反応するねんもん」



『っ〜〜!』



恥ずかしくて駿の肩に顔を埋めると、











ヒュー〜…バァンっ!!!









空に、光の花が咲いた。

















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