『あなた……………………あなた…………』
誰?……誰なの?
私を呼んだ声と同じ?
『アナタハ……バレタ……………カラ……………サマダヨ…………』
何…何を言ってる?
よく、聞こえない、、
目が朧いでいる。
空を見ている、霞みがかったように焦点があっていない。
もう一度肩を揺らして呼ぶ
〜準備中〜
焦った様子で答える。
オレが指摘した理由、
あなたは枕元に蹲ってじーっと布団を見ていたからだ。
呆れた様子で言うオレに…
しょぼんとした顔、声で言うもんだからこっちが悪いよう
消灯。
暗がりのかな、外の月明かりが差し込める
かなり寝るのが遅くなってしまった。
キリギリスの鳴き声が静寂に響く
オレは小さくため息をつく
あなたがきになりふっとさりげなく横を見る。
あなたは寝ておらず、なんとも言えないような…言葉にできない顔でぼーっとしてるようだった。
手を頭の下で組み、考えに浸る。
なんであなたはあんな場所で寝ていたのか。
どうしてオレが呼ばれたのか…
…………末社と同じようなことなのか?
神社には本殿に祀られたのとは別の神様を祀ることがある。
でそれの管理を任されるのはタガタ。
知らないわけが無い。
オレだって知っていいはず
何か、今まで知ってはいけないことがあったのか?
或いは"最近生まれた"??
だとしたら何を祀る神なんだ?
あなたとなんの関係がある?
考えれば考えるほど、疑問は積もる。
あまりにも考えることが多すぎて苦笑をこぼす。
どの道、あなたについて知らない限り何も言えないな。
でも………あなたは言いたがらないだろうな…
それはオレが実体験してる。
立場は違えど嫌なことは何となくわかる。
無理に聞くのは悪いな…
ガサァッッ___
突然起き上がる。
不意なことに驚いていると、
少し様子がおかしい
なんだ…どうしたんだ?
声を殺して泣く彼女は弱々しかった。
思わずオレは起き上がって問う
驚きこちらを見る
大粒の涙が頬を伝っていた。
しかし…目が合った瞬間
「ごめんなさい」………ただただ繰り返し言う。
本気で怖がっているのを肌で感じていた。
今まで…どんなことをされてきたんだろうか…
ここまで怯えるなんて異常だ。
オレなんかよりずっと………オレたちなんかより…
ずっとずっと…………怖かったんだろう、寂しかったんだろう、
俯き謝罪を繰り返す
ただただ…………ずっと……
近くに片膝立ちする。
背中をさすってやることしかできない
何も知らないオレが、よやかく言えることは無いからな
これしか言えない。
こんな…足しにもならない言葉しかいえなかった。













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!