第46話

ノボリ&クダリ┊取り合い
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2026/04/07 13:00 更新






リクエストした沢山ありがとうございます😭💕


ノボリクダリ全然覚えてません...
アルセウスに1人いたなーくらいでほんとに、、
イメージ違ったらごめんなさい😭😭











地下深く、冷たい空気が循環するギアステーションの奥深く。


ガタン、ゴトンと遠くで響く電車の振動が、私の鼓動とシンクロしているようでした。


あなた
 あ、あの。ノボリさん、クダリさん。そろそろ上がってもよろしいでしょうか ... 



私の目の前には、白と黒のコートを纏った双子のサブウェイマスター。


普段は凛として、乗客に「指差し確認」を促す彼らが、今は二人して私の行く手を阻むように立っています。


nbr
 おや。どこへ行こうというのですか ? 
kdr
 そうだよ。ボクたちの話まだ終わってないのに ! 



ノボリさんの低い、通る声。クダリさんの少し幼い声。


私は今、二人に挟まれている状態でした。











私がサブウェイのスタッフとして働き始めてから、数ヶ月。


最初は憧れのサブウェイマスターの下で働けることに喜びを感じていたけれど、最近、何かがおかしいと感じ始めていました。


きっかけは、休憩室での何気ない会話だったと思います。


nbr
 あなたさん。貴方の今日の働きぶり、ブラボー!でした 
あなた
 ありがとうございます。ノボリさん 



私が微笑むと、ノボリさんの口角がほんの少しだけ、本当に微かに上がりました。


でも、その背後からクダリさんがひょいと顔を出し、私の肩に腕を回したのです。


kdr
 ボクもそう思う! だからさ、ご褒美。今日の帰りは、ボクと一緒にアイス食べに行こう? 
あなた
 えっ、でも、 
nbr
 クダリ。彼女を困らせてはいけません。彼女は今日、私と次回のダイヤ改正についての打ち合わせをする予定です 



二人の視線が、私の頭上で火花を散らしているような気がしました。
その時はまだ、「仲が良いな」なんて呑気に構えていたけれど。


次第に、彼らの「指導」は熱を帯び、執着へと変わっていきました。


シフトはいつの間にか、必ず二人と一緒に組まれるようになり、私が他の駅員と話していれば、どちらかが必ず割って入ってくる。


そして今日。終電が行き過ぎた後のホームで、私は二人に呼び出されたのです。











nbr
 __ あなたさん。貴方は、どちらが『正しい』と思いますか? 



ノボリさんが、一歩詰め寄ってきました。


彼のトレードマークである帽子が影を作り、鋭い眼光が私を射抜きます。


あなた
 な、何がですか、?? 
kdr
 ボクたちのことだよ 



クダリさんが、反対側から私の腰に手を回しました。


逃げられないように、じりじりと壁際へ追いやられます。


kdr
 ノボリは、キミを『完璧な駅員』として側に置きたいって言ってる。でもボクは、キミを『ボクだけのもの』として、ずっと笑わせていたい。ねえ、どっちがいい? 



心臓が、耳元でうるさいくらいに鳴っています。
二人とも、表情はいつもの「サブウェイマスター」のまま。


でも、その瞳の奥にある熱量は、明らかに運行規定を逸脱していました。


あなた
 私は二人とも、尊敬しています。だから、選ぶなんて… 
nbr
 『中立』という名の停車駅はありませんよ 



ノボリさんが私の頬を、手袋越しにそっとなぞりました。


革の冷たい感触が、肌に刺さるようです。


nbr
 私は貴方を、この地下の迷宮で誰よりも美しく、誰よりも正確に導きたい。私の指示に従ってさえいれば、貴方は一生、事故に遭うことも、道に迷うこともない 
kdr
 ノボリの言い方は堅苦しいんだよね。ボクなら、キミを退屈させないよ。ずっと、ずっと、ボクの隣で勝負(あそ)んでいよう?ボクが勝ったら、キミはボクのもの。…あ、ボクは絶対に負けないけど



クダリさんの手が、私の背中に回され、ぐい、と自分の方へ引き寄せられます。


それを見たノボリさんの眉が、不快そうに寄りました。


nbr
 クダリ。彼女を乱暴に扱うのは感心しません。彼女は繊細な車両と同じです。丁寧に、慎重に扱うべきだ 
kdr
 ノボリこそ、型にはめすぎだよ。キミは彼女の心まで、時刻表通りに動かしたいの? それって、すごく窮屈そう 



二人が私を巡って言い争う声が、誰もいないホームに響きます。


私は、二人の間で揺れる振り子のような気分でした。


右を見れば情熱的な狂気を孕んだ笑顔、左を見れば理性的で冷徹な支配欲。


あなた
 あのー、そろそろ私帰らないと ... 



勇気を振り絞って出した声は、ひどく震えていました。


すると、二人の動きがピタリと止まりました。


kdr
 帰る ? どこへ ? 



クダリさんが、小首を傾げます。その目は全く笑っていません。


kdr
 キミの家? それとも、ボクたちの知らない誰かのところ?…だめだよ。キミの『終点』は、ここにするって決めたんだから 
nbr
 クダリの言う通りです。貴方は少々、自由を履き違えているようだ。管理されていない列車が、どれほど危険な運命を辿るか…私が身をもって教えなければなりませんね 



ノボリさんが、私の手首を掴みました。


反対の手首は、クダリさんに。


あなた
 痛っ、 
kdr
 あ、ごめんね。でも、離さないよ。離したら、どこか遠くへ行っちゃうでしょ? 
nbr
 貴方を安全な場所へ収容します。そこなら、風雨にさらされることも、他人の目に触れることもありません 



二人の力が強まります。


私が、自分の意思で歩くことはもう許されないのだと、本能が悟りました。


連れて行かれる先は、ギアステーションのさらに深く、関係者以外立ち入り禁止の、彼らだけの聖域。


kdr
 指差し確認。…逃げ道、なし。目的地、ボクたちの腕の中 
nbr
 出発進行。永遠の、各駅停車です 



二人の顔が、左右から近づいてきます。
ノボリさんの厳格な香りと、クダリさんのどこか甘い香り。


その二つが混ざり合って、私の意識を白濁させていきました。


遠くで、始発列車の準備を知らせるベルが鳴りました。
けれど、私の「今日」が終わることはなく、二人が引いたレールの上を、ただひたすらに走り続けるしかない。





視界が暗転する直前、私が見たのは。
最高に幸せそうに笑う、二人の執着の形でした。





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