国の化身なんて初めて聞いた。そんなものがこの世界にあったんだ…
なんだか不思議と耳に馴染む。そうか、この人達は国なんだ。だからそばにいると自分が肯定されるような、大きな存在に守られているような気がしたり、逆に自分から守りたくなったりするような気になるんだ…
言われるとパズルがハマるようにしっくりときた。
さっきまでの明るい調子とは打って変わって真剣な表情でこちらを見つめる2人がいた。
そういいつつも、2人の宝石のような瞳の奥はゆらゆらと揺れていて、まるで大きな不安に押しつぶされそうになっているみたいだった。
…この人達は、孤独なんだ。
人間と姿形は似ているのに、人間とは違う"国"なんだ。
その事が、この人達の暮らしにどれだけ大きく関わっているんだろう。もしかしたら、まるっきり違うのかもしれない。
だけど、
私は、例え人間じゃないなにかだとしても、2人のことを知りたいと思ってここへ来たんだ。
2人の話を聞いて"そんな人達もいるんだ"と思った。この優しい2人を、私を受け入れてくれた2人を拒絶する人もいるなんて、と。それが私の答えだ。
顔を見合わせる2人。2人でおかしそうに笑った後、
そのまま二人で抱きついてきた。
私がつんのめって後ろに倒れ、そのまま3人でドミノ倒しのようになる。こういう時に運動不足を後悔するんだなぁ…
…というか異常に近くない?
やばい、息が肌に当たるし、髪がくすぐったいし、これはもうあなたたち私を殺しに来てますね?
安易にこの人達のそばにいる決断をしてよかったのか…
いやちょっと何楽しんでるんですか…?
あなたもですよ…?











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。