第44話

続き
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2026/06/24 21:47 更新
それからも、
蓮と亮平は頻繁に連絡を取り合っていた。

塾で会って、
帰りも一緒。

休日も時々遊ぶ。

そんな日々が続いていた。


ある日の夜。

蓮は机に向かって勉強していた。

しかし、
参考書を開いているのに全く集中できない。

理由は簡単だった。

スマホの画面。

そこには亮平とのトーク画面が開かれている。

「勉強進んでる?」

数時間前に送られてきたメッセージ。

蓮は思わず笑った。
蓮
蓮
また亮平か……
気づけば毎日考えている。

何をしているんだろう。

今日は何してたんだろう。

次はいつ会えるんだろう。

そんなことばかり。

そこでふと手が止まった。
蓮
蓮
……あれ?
胸が少しざわつく。

会いたい。

声が聞きたい。

話したい。

それは友達だから?

違う気がした。

その瞬間、
頭に浮かんだのは亮平の笑顔だった。

優しい声。

楽しそうに笑う顔。

自分の名前を呼ぶ声。

考えただけで心臓が速くなる。
蓮
蓮
……まさか
蓮は顔を覆った。

耳まで熱い。
蓮
蓮
俺……
そこでようやく気づいた。
蓮
蓮
亮平のこと好きなのか……
初めて自覚した恋心だった。



一方その頃。

亮平と家でレポートをまとめていた。

しかし、
こちらも全く進まない。

なぜなら。

スマホの待ち受けに、
この前一緒に撮った蓮との写真があるからだ。
亮平
亮平
はぁ……
ため息をつく。

でも嫌なため息ではない。

むしろ幸せなため息だった。

写真の中の蓮は楽しそうに笑っている。

その顔を見るだけで嬉しくなる。

疲れていても元気になる。

会いたくなる。

亮平はふと呟いた。
亮平
亮平
重症だな
そして自分で笑った。

もう認めるしかない。

初めて会った日から、
ずっと気になっていた。

一緒にいるだけで楽しくて。

連絡が来るだけで嬉しくて。

他の誰かといると少しだけ嫉妬してしまう。

それはもう答えだった。
亮平
亮平
好きだな……
亮平は静かに呟く。
亮平
亮平
蓮のこと
初めて自分の気持ちを認めた瞬間だった。
翌日

塾

2人はいつもの席に座っていた。
亮平
亮平
蓮
蓮
蓮
ん?
亮平
亮平
問題解けた?
蓮
蓮
全然
亮平
亮平
昨日何してたの?
蓮
蓮
勉強
亮平
亮平
嘘だ
蓮
蓮
なんで
亮平
亮平
顔見ればわかる
蓮
蓮
エスパー?
亮平
亮平
かもしれない
2人は笑う。

だけど、
今日は少し違った。

お互いが相手を意識している。

目が合うだけで緊張する。

隣にいるだけで心臓がうるさい。
亮平
亮平
……
蓮
蓮
……
亮平
亮平
なに?
亮平が聞く。
蓮
蓮
いや
蓮は慌てて目を逸した。

すると亮平も同じように視線を外す。

その様子が少しおかしくて、
2人とも吹き出した。
亮平
亮平
あはは
蓮
蓮
何やってんだろ俺たち
亮平
亮平
わかんない
でも、
わかっていた。

自分たちが何を感じているのか。

もう気づいている。

認めている。

だけどまだ言えない。

もし伝えて、
今の関係が壊れたら。

そう思うと怖かった。
帰り道


駅へ向かう途中。

横断歩道の人混みで、
蓮が少しだけ人にぶつかりそうになる。

その瞬間。

亮平が咄嗟に蓮の腕を引いた。
亮平
亮平
危ない
ぐいっと引き寄せられる。
気づけば、
2人の距離はほんのわずかだった。
蓮
蓮
っ……!
蓮の心臓が跳ねる。

亮平も固まった。

近い。

近すぎる。

お互いの鼓動が消えそうなくらい。
亮平
亮平
ご、ごめん
先に離れたのは亮平だった。
蓮
蓮
いや……
蓮も顔が真っ赤だった。

沈黙。

だけど嫌な沈黙じゃない。

むしろ、
もっと一緒にいたいと思ってしまう沈黙。

その時。

2人は同じことを考えていた。

やっぱり好きだ。

友達じゃない。

憧れでもない。

ただの仲いい相手でもない。

蓮は亮平が好き。

亮平は蓮が好き。

2人とも、
完全に恋に落ちていた。

だけどまだ、
相手も同じ気持ちだとは知らない。

だからこの恋は、
もう少しだけすれ違いながら進んでいく。

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