突然何かを言い出したさやかちゃん。
中学の頃少し関わったくらいの子。
だけどどこか懐かしさを覚える子。
普段とは打って変わって、取り乱した表情を浮かべる。
意味が分からなかった。
何故さやかちゃんが人を殺さなければならないのか。
何のために。
どうして。
聞き飽きる程に。と言いさやかちゃんは私達が居た部屋を飛び出した。
さやかちゃんが誰かを殺す…?
そんな事出来るの?
力の弱いさやかちゃんに出来るの?
返り討ちにあったりしない…?
今こそさやかちゃんを止めるべきだった。
だったって事は止められなかった。
私にはさやかちゃんを止める理由は無い。
さやかちゃんの身に何があったのかも分からないのに私がどうにか出来る確証なんて得られない。
止めとけば良かった。
なんて、思い返すには遅いだろう。
もう動く事の無い死体に話し掛けても意味は無いのかも。
誠くんの叫び声。
あれはさやかちゃんの死体を発見した時の悲鳴だろうね。
拝啓
私のスーパーアイドルへ
死なないで欲しかった。
私の胸には虚しさしか残らなかった。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!