ハウスの裏庭で死神、天猫、黄黒が戦闘訓練をしているときだった。
黄黒は腰にかけてある刀に左手で触れ、もう片方の手で額に滲む汗を拭った。
天猫は手元にあった通達書を懐にしまい、こちらを振り向く
呼吸を乱している死神がポンと天猫の肩に触れて呆れた顔を見せると天猫も図星のように呆れた顔を見せた
さすがの天猫も怒りをあらわにしながら地団駄をしていた。
ニヤニヤしながら馴れ馴れしく黄黒の肩に触れる死神の手をのけはらいながら黄黒は兄に挨拶して、天猫は翼を広げながらその場を去った。
飛んでいく天猫の後ろ姿を眺めながら死神が黄黒に聞いた。黄黒は首を縦に振る
鼻高々に酒に強いと自慢するが、比較対象が弱かったせいであっさり舐められて少し傷つきながらも死神は黄黒を無理やり引っ張って倉庫へ連れていった
倉庫の鍵を開けて、死神が酒瓶を2本握り黄黒に見せつけるが黄黒は黙った立ち尽くしていた
減らずの口の黄黒に少し、いやかなりピキピキしている死神だが勝てる訳もなく大人しく文句を言わずに部屋に向かった。
部屋について大量の酒を床に置き、服に着いた泥を洗った後2人は大量の酒を飲み始めた━━━━━
お互い3瓶ほど飲んでいると、死神はだんだん酔ってきている様子だった。
死神は顔を真っ赤にしながらぽわぽわとしている意識の中でも絶えず酒を飲み続けている。
美味しいからというのもあるが、八割は黄黒に負けたくないからだろう。死神はかなりの負けず嫌いだ
4瓶飲みきって5分ほどたって完全に酔いが周り始めたのか死神は朦朧とした意識のなかで少し天猫と少し容姿の似ている黄黒のことを天猫と勘違いしていた。
手に握っていた酒の入ったグラスを床に落とし、黄黒の体に抱きつく。
天猫だと思い込んで黄黒に抱きついている死神は黄黒の服に手を入れてお腹に触れていた。
この状態を兄に見られると多分自分より弟の方がいいんだって病み始める。
早く止めないと…
そう思いどうにか死神を止めようとするが絡むように抱きつく死神を引き剥がせずにいた。
止まらず黄黒の体に触れる死神は服の中に入れた手を徐々に上に滑らせていく…
死神が黄黒の突起したそこに触れた時だった
ずっと我慢していたが敏感なところに触れられて防衛心で黄黒は思いっきり死神の顔を殴り、自分から距離を取った。
状況を理解できずにいる死神は目を大きく開けながら黙って黄黒を見つめている
黄黒が顔に触れた時の摩擦で死神の頬から少し血が流れていた。
黄黒はこの状態を兄に見られたら確実に殺されると察してそそくさとその部屋を出ようとしていた。
素早く腰を上げ扉を開くとそこには兄がいた。
勢いで突っ走っていた黄黒は兄とぶつかり、床に尻もちを着いた
顔の傷から血を流し、黄黒をまだ天猫と勘違いしている状況で突然泣き出す死神
まさにカオスであった。
死神の顔の傷を見て天猫はすぐさま黄黒を見る
10分ほど経ったころ泣きじゃくる死神を横目に必死に黄黒が状況を説明してようやく誤解が解けていた。
泣き疲れた死神は天猫の膝で赤子のように眠っていた
今度あったら傷つかない程度に死神を殴ろうと決意した黄黒だった。











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!