顔を真っ赤にしたまま布団に籠る死神だったが、天猫は特に触れることなく部屋を離れてキッチンの方へ向かっていた。
恥ずかしい、恥ずかしくてたまらない。何がか分からないが何にかが恥ずかしい。そうだこの鼓動は恥ずかしさから来ているんだ!
一人でコソコソ話す死神の前に麦茶の入ったグラスを持った天猫が来た。天猫は死神の隣にゆっくりと座って、グラスを手渡しした。
死神は一気に麦茶を飲み干し、少し冷静になったようだ。パタパタと顔を手で仰ぎながら少し天猫から視線を逸らしながら平然を装った。
天猫はソファーに転がっている寝間着を雑に取り、お風呂場に向かおうとしていた
「ばーいばーい」と舐めた口調でその場を去る天猫の背中を見つめながら大きなため息をついて死神はソファーに置いてある服を漁るついでに畳んでいた。
小さめのサイズの黒い部屋着があったのでついでにそれをベッドの上に乗せ、畳み終えた服をテーブルに置いたままソファーに寝転がる。
本心を暴くまで行かなくとも、あのクソビッチをギャフンと言わせる。1度決めたら曲げることのない負けず嫌いである死神は本気だった。
寝転がっているうちに天猫が上がってきて、死神のいる居間へと向かってきた。
ガラッ
扉の先にいた姿の天猫は、肌の露出の多い服を着ていてその上火照っていた。死神には何故かその姿がとてつもなくいやらしく見えていた。
髪の毛をタオルで拭きながら死神の元へ寄ってくる天猫だが、死神はそれに目もくれずただ目を逸らし続けていた。
なぜなら彼の股間が危ないから。思春期である彼には刺激が高すぎたのだ!同じ男だろうがえろいもんはえろい!!
ニヤニヤとしながら死神の元へ近づく天猫をどうにか止めようと死神は遠くから手を伸ばして「たんま!!」とでも言いたそうな体勢をとるが天猫はまっったく動じない。
1歩、1歩と彼に近づいていた。
すると、濡れた髪から落ちた滴で足を滑らせ天猫はベッドの上に向かって倒れ込みそうになった。
咄嗟に死神が彼に近づき、クッションとして支えたため怪我はなかったが…
天猫は死神の上半身の上に倒れ込む形になっており、視線のすぐ下では寝間着の隙間から胸元が軽々と見えてしまっている天猫がいた。
死神の股間は絶賛大ピンチであった。
さて、どう切り抜ける……?
To Be Continued











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。