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第14話

262
2025/07/14 02:00 更新










  岩泉 side





o I k w .

 絶対……勝つぞ 

 
i w i z m .

 おう 








  春高予選


  伊達工とぶつかったが勝ち進み
  次は対烏野





k n m .

 あなたの下の名前、見てくれてるかな…… 








  国見はまだ気づいて無ぇか……





i w i z m .

 ベンチ、見ろ 

 
k n m .

 え、? 








  ベンチを見れば
  季節外れ、今の季節には絶対いない


  ホタルが止まっている





k n m .

 …………ッ、!!! 

 
i w i z m .

 ちゃんと見てる 








  試合が始まった


  あなたの下の名前は烏野にも
  春高ちゃんと見る、と伝えたんだろう


  今回は……全員
  あなたの下の名前のために戦っているんだろうな











  ピーーーーー






  試合終了の笛の音が鳴り響く
  俺達は負けた





i w i z m .

 あれを決められずに……何がエースだ 








  及川が投げた超ロングセットアップ
  正直、完璧だった


  助走のタイミング、ジャンプ
  角度、高さ、全て完璧だった





i w i z m .

 ありがとうございました!! 








  涙でぐしゃぐしゃの顔を
  客席から見えないよう


  深い、深い礼をする


  あなたの下の名前、ごめん……
  俺、負けちまったよ




  その時、羽音がした
  普段だったら絶対キモいと思うが
  今日だけは思わない

  あなたの下の名前だ……

  負けちまった、ごめんな

  そう心の中で思っていると
  耳の横で





あなた

 かっこよかった、
 最高のプレーをありがとう
 








  確かにそう聞こえた




















  社会人になって一人暮らしを始めた
  今日は久しぶりに青城で集まる


  左手の薬指に
  毎日はめている指輪が目に入る





i w i z m .

 行ってきます 








  そう言って家を出れば

  あなたの下の名前が行ってらっしゃい

  そう言った気がした
  今日はお盆だ





o I k w .

 お、旦那が来たよ 

 
i w i z m .

 うるせぇクソ川 
 わざわざ日本まで帰ってきて 
 何やってんだよ

 
o I k w .

 え岩ちゃん?! 








  あなたの名字あなたの下の名前



  そう書かれた墓の前で
  両手を合わせる


  数々の思い出が脳裏をよぎる
  目頭が熱くなるが
  せっかくなら笑いたい


  あなたの下の名前が書いたノートに

  私のお墓、囲んでピクニックしてね
  私の分も用意しといてよ?


  って書いたから俺達は毎年ここで
  ピクニックをしている


  みんなで買った大きな花を
  花瓶に入れれば


  綺麗だな、なんて及川が言う





i w i z m .

 じゃあ、また来年だな 

o I k w .

 うん!そうだね! 

k n m .

 はい、さようなら 








  あの日から毎年山に行くが
  あなたの下の名前は見当たらなかった


  奇跡のような夏で
  最初で最後の幻だったんだ





















  蛍火の約束、君を見た幻






















  end









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